お引越しします

あけましておめでとうございます!今年から、ブログをこちらに引っ越しします!

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これからもよろしくお願いします!

掘りまくる秋

 11月は生暖かい日々でした。サツマイモ掘って、GO TOで北海道旅行して、里芋掘って、菊芋掘って、大根掘ってる間に秋は深まり、アーナック係長の朝の散歩にも手袋が欠かせないように。いつしか季節は冬になっていました。

 11月の終わり、よく育っている練馬大根を収穫したのですが、これがもう大変。この大根は上が細くて下が太い上、長さがあるので、抜く時に力が必要で、非常に折れやすいのです。普通の大根の3倍の時間と体力を要するので、昨年はもう作るのを止めようと思ってました。そんな時に、どこかで私が練馬大根を作っているのを知った滋賀の漬物屋さんが、自然栽培の練馬大根で漬物を漬けたいと連絡をくれました。
 話を聞けば、漬物屋さんは元自然食の料理人で、どうやら天からのお告げで漬物伝道師になったようです。漬物歴はまだ1年だそうですが、漬物の天才という噂もちらほら。そんな選ばれし天才が野生農園ザ☆ばんの練馬大根に行きついたのもサムシング・グレートの計らいなのでしょうか。もしそうだとすると、抜くのが大変だとか、時間がかかるとか、腰が痛いとか、1割くらい折れちゃって歩留まりが悪いとか弱音を吐いて止めてはいけないのかもしれない。まあ、もしサムシング・グレートがいたとしたら「わしのせいにすんなボケ」と言うでしょうから、別にやめてもいいんですが、とりあえず続けてみた方が面白いんじゃないかという気がしたので、今年も作ることに。

 もう数年作ってるので大分失敗は減りましたが、先っぽが折れ曲がってる大根や、土が硬いところの大根は、やっぱり難しく、結構な本数を折ってしまいました。でも、年を取るにつれ、だんだん細かいことはすぐに忘れてしまうようになり、どうでもよくなってきたので、あまり引きずりません。

 掘った大根は沢庵用に干しました。もしも天の計らいなら、うまいこと干し上がってくれることでしょう。

というわけで、漬物伝道師さんによる漬物づくりワークショップ実施します。
 例の感染症のことであれこれ心配している人も、全然心配していない人もいますが、どっち派の人も自然乳酸発酵のお漬物で免疫力アップしとけば大丈夫!

「自然栽培の漬物伝道師じん君によるタクアンづくりワークショップ」

 滋賀在住の漬物伝道師、中川仁さんは現在、自然栽培・自然農法のお野菜で、無添加の自然乳酸発酵のお漬物を全国に広めるべく行脚中です。
 今回は「藤野のえこんち」にて、「野生農園ザ☆ばん」の練馬大根を使って、美味しい沢庵を漬ける漬物教室を開催します。ご飯と漬物、みそ汁の昼食付き!
日時:12月14日(月) 10時~13時
場所:藤野のえこんち(詳細はお申込み頂いた方にお知らせします)
   電車の場合は送迎しますので、9時30分に藤野駅にお越し下さい。
定員:10名
料金:3500円(昼食・漬物付き、当日漬けた漬物は漬け上がったらシェア)
申し込み:当サイトの「お問い合わせ」から御連絡下さい

大人になれない食用ホオズキ

 10月も序盤~中盤は雨ばかり。終盤になり、ようやく爽やかな秋晴れの日が続くようになりました。暑くも寒くもなく、蚊もいない。
酷暑に長雨に虫の大発生にと、試練が次々襲ってくるので、気持ちのよい日は本当に貴重ですね。

そんな中、3年前から挑戦している食用ホオズキの様子です。係長補佐は難解な写真を撮るのが得意なので、分かり辛いですが、葉に隠れて実も花もついています。

 食用ホオズキは適当に育てた小さい苗から旺盛に育って実もたくさんつけてくれ、一見丈夫で育てやすい子のようです。しかし結実まではするものの、そこからがなかなか気難しい子でした。1年目は結実のピークが9月中旬以降。しかし、そこから熟すまでに一か月以上かかり、11月に入って寒くなると枯れてしまったので、収穫できた実は全部で20個もありませんでした。2年目はその反省を踏まえ、早くに種をまき、早くに植えつけました。ねらい通り真夏にたくさん実をつけてくれて喜んだのも束の間。夏についた実は全て皮だけで、中身が入っていません。どうやらこの実は暑さにも寒さにも弱いようです。9月に入り、気温が下がってくるとようやく中身の入った実がなり始めたのですが、夏に空の実をたくさんつけて疲れてしまったのか、この時期になった実はほんの少しです。10月になると勢いを取り戻して実をたくさんつけ始めましたが、時すでに遅し。収穫できた実は昨年より更に少ない数個でした。
 そして、3年目の今年。
 1年目と2年目の間を狙って5月下旬~6月上旬に植えつけ。しかし、7月と9月の長雨のためか生育が思わしくなく、ようやくたくさん実をつけ出したのが9月下旬。これまでのところ、収穫できた実は僅か1個!たくさんなってる緑の実は、おそらく熟さないまま枯れてしまうことでしょう。

 「反物質」は、ある物質と質量とスピンが同じである一方、構成する素粒子の電荷などが全く逆の性質を持つ反粒子によって組成される物質です。宇宙誕生の時に物質と対をなして誕生したそうです。宇宙が誕生した時、大量の物質と反物質が同じ数だけ生まれたと考えられています。物質と反物質は出会うとお互いが消滅して消えてしまいます。しかし現在の宇宙に反物質はほとんど存在しません。なぜ物質だけが残ったのか、諸説あるのですが、そもそもこの話、最初からちょっと何言ってるのか分かりませんね。書いた私自身も適当にネットに転がってる文章を継ぎはぎしただけで、何のことやらさっぱりですが、とにかく反物質は物質と接触すると消えてしまい、巨大なエネルギーに転化するそうです。

 今年の初め、オリンピックが延期になるか中止になるかと騒がれていた頃、80年代のアニメ映画AKIRAで、2020年の東京オリンピック中止が予言されていたと話題になりました。この映画、断片的にしか観たことないんですが、東京が壊滅的なダメージを受けます。もしかして反物質の食用ホオズキと係長補佐との接触で銀河系が爆発することを予言していたのでしょうか?
 いいえ。実を言うと今回の4コマの後半はフィクションなので、きっと大丈夫です。
それはさておき、食用ホオズキの産地は寒い所が多く、野生農園のホオズキの種も、元々は山梨の北杜市から来ました。もしかしたらこの品種に、藤野の夏は暑過ぎて向かないのかもしれません。やはり大事なのは適地適作。実1個分の種は採れましたが、来年も育てるかどうか再検討が必要そうです。

 ニンニクも元気に生育中!でも今年も例のニンニク虫の成虫が早くもニンニクの芽を食べてます。この虫がネギオオアラメハムシである可能性が高いことを以前書きましたが、野生農園の下部組織である農水省の研究機関に調査させました。
やはり正体はネギオオアラメハムシと確定。
 よく似た虫がたくさんいるのですが、この虫は成虫もニンニクを食べます。食べている現場を押さえた時は、冤罪を恐れる必要がないので躊躇なく潰します。きっとニンニクを食べに来た親が、そこに卵を産み付け、翌春に幼虫が大発生するのでしょう。
今の所、食われている葉は少ないので、今年は幼虫も少ないといいなと思ってました。
 しかし、今年ニンニクを育てた畝に張りっぱなしにしていたビニールマルチをはがしてびっくり!これも難解で分かり辛い写真なので、赤で囲ってみましたが、ネギオオアラメハムシのコロニーが出来上がっていて、うようよ出てきやがりましたよ。

 やむを得ず大虐殺です。殻に覆われていて潰してもなかなか即死してくれず、罪の意識を感じさせてくれます。
 そりゃビニールマルチの下は暖かくて過ごしやすいでしょう。自分で虫の団地を作っておいて、そこに住まれたら虐殺とは酷い男ですね。
 スイカ跡のマルチも剥いでみましたが、そこには一匹もみつかりませんでした。どうやら、大人になっても自分の生まれた場所にそのまま住み着く、郷土愛の強い虫のようです。ニンニク収穫後のマルチ、再利用して何かを植えることもあるのですが、今後はすぐに片づけた方がよさそうです。既に他の野菜が育っていてもうマルチを剥がせない畝もあるので、そこに住んでいるアラメハムシはお目こぼし。
 残念ながら、またどこかで産卵し、幼虫になってニンニクを食い荒らしてくれそうです。幾つかの畝は、少しでも侵入を減らそうとネットで囲ってみましたが、ネギオオアラメハムシは空も飛べるし、ネットの下からも幾らでも潜ってこれるので効果不明です。

 そうこうしている内に今期の畑仕事は終盤に近付き、今年ももうすぐお仕舞いですね。係長補佐は残り少ない今年の日々を大事に生きていく所存です。

係長復帰

前回の更新からちょうど一か月。10月8日になってしまいましたが、9月の報告です。
このところ月末が近付くろ毎回時空のゆがみに入ってしまい、更新が遅れてしまいます。前から薄々感じていましたが、ゆがんでいるのは私の心なのかもしれません。

8月の灼熱地獄の後、9月はまた雨がよく振りました。
生き残っていたミニトマトは実をつけてもすぐに割れてしまうし、カボチャは全滅だし、今年の夏野菜は散々でしたが、気を取り直し明日に向かっての仕事を開始しました。思えば、農業はいつか来る未来のことを考えなければ出来ません。今ここではなく、明日に向かって生きるようになったことが、人間の苦悩の始まりだったのかもしれませんが、それはさて置き、秋冬野菜の種まき、そしてニンニクの植え付けです。

 

種まきの準備のために草を刈っていると、色んな出会いがあります。
意外と大きなスイカがひょっこり現れたり、1個も実らなかったと思っていたカボチャが、実は出来てて踏んづけてしまったけど、既に腐っていたり。
そして、夢中になって鎌で草を刈っていると手に激痛が走りました。
見るとアシナガバチが2匹手にくっついていました。
いつの間にかハチが草むらに巣を作っており、巣ごと草を刈ってしまったようです。

ハチの毒の成分は熱に弱いので、刺された箇所をお湯であたためるといいそうですが、ハチに刺される未来は予測できなかったので持っているのは冷たい麦茶だけ。
まあハチの毒は水溶性だし、なんでもいいだろうと思い、とりあえず口で吸って毒を絞り出し(口の中の傷口から毒が回ることがあるので、絶対に真似しないで下さい)、麦茶をかけておきました。
その後はもうハチ刺されのことは忘れ、種まきして帰宅したのですが、その夜は猛烈な痒みに悩まされ、翌日から手がグローブのように腫れてしまいました。
10年くらい前にも刺されているので、抗体が出来ていたんですね。
まあハチは家を壊され、家族も生き甲斐も失ってしまったんだから、痛くて痒いくらいで文句は言えないのかもしれません。
畑を広くやってると難しいですが、草ボーボーにしてハチが家を作りたくなるような環境にしないことが大事なんでしょうね。

ところで、9月はアーナック名誉係長が、約4年のブランクを経て係長に復帰しました。4年前の就任早々、膝蓋骨脱臼の手術で戦線を離脱してしまい、それ以降は名誉会長の座に収まっていたアーナックさん。

なぜ今頃になって復帰したのかと言うと、一人で留守番出来なくなってしまったからです。アーナックさんは9月上旬に雷に怯えてパニックになり、家から脱走してしまいました。その夜は家に戻ってこなかったので、暴風雨の中、雷から逃げ回って迷子になってしまったんじゃないかと心配していたのですが、いつもおやつをくれるご近所の家の軒下に避難していたようです。
しかし、その日のトラウマからなのか、庭に一人で置いておくと泣いて抗議するようになってしまったので、当面畑にお連れしています。
畑仕事は係長がいない方が進みますが、係長を補佐するのが私、係長補佐本来の仕事なので、やむを得ません。

係長監視のもと、9月中旬から10月頭にかけ、ニンニクの植え付けをしました。
今年はたくさん植えつけし、腱鞘炎になってしまいました。

無収穫の夏

8月も時空にゆがみが生じ、一瞬で9月に。
そこからも色んなことがあって、名誉係長が脱走したり、PCがおかしくなったりしている内に時は更に速度を増し、もう9月8日になってしまいましたが、8月の報告です。

8月に入ってようやく長い梅雨が明けたと思ったら、今度は近年お決まりのカラカラ日照りの灼熱地獄。
生き物にとってはなかなか厳しい気候です。
サトイモや今年初めて植えてみたヘチマなど、水分をたくさん必要とする作物たちは元気でしたが、夏野菜の殆どは大苦戦。
スイカは小さな実しかつけず、カボチャやズッキーニは長雨の期間に枯れてしまったり、その後も殆ど実をつけないままだったり…。
私はかつて、無農薬、無肥料、無収穫という革新的な三無農法を実践していましたが、この農法にはかなりの精神力が求められます。私は収穫出来ない辛さに耐えきれずに、無収穫を断念しました。しかし、この夏の収穫は当時に戻ったような惨状でした。

長雨にも日照りにも負けずに雑草ははびこります。生い茂った雑草の中で、葉っぱの枯れた弱々しいカボチャやスイカのツルは埋もれてしまいます。灼熱の炎天下、朦朧とする意識の中で草を刈り、作物のツルを何本か刈ってしまいました。その中には唯一実をつけていたカボチャも!

この時の係長補佐は頭がどうかしていたのでしょう。いつもどうかしているという説はさておき、生まれたての赤ん坊を洗脳して支配者を退治させようなんて恐ろしいことです。

こうして心の中の鬼を退治した係長補佐は、己の来し方を振り返ってみました。

私こと係長補佐が自然農法を始めた理由は色々ありますが、ひとつは肥料もやらず耕しもしない農法が、面倒くさがりの私には楽チンで魅力的に見えたこと。しかし、日々草刈りに追われているのに、ろくに収穫も出来ずにいると、何かが間違っていたんだろうかと思えてきます。
前にも書いたかもしれませんが、のび太君に「勉強して発明するんだ。勉強しなくても頭のよくなる機械を」という名言があります。私も「頑張って極めるんだ。頑張らなくても収穫できる農法を」という心理なのでしょうか。楽をしようとして余計に苦しくなる。人間が農耕を始める前、狩猟採集生活だった頃の労働時間は農耕を始めた後より短かったそうです。楽にしよう、便利にしようとすると、どんどん労働時間は増えていく。そうして文明は発展してきたし、それが人間の性なのかもしれません。
もっと頑張らずに頑張るにはどうすればいいのか?
「雑草という名の植物はない」んですが、オオブタクサやカラムシ、メヒシバなどなど意図せず勝手に蔓延る植物を雑草とするなら、どんな天候でもとにかく元気なのが雑草。
そして、係長補佐が植えた作物の中で、雑草化してもっとも元気になってるのはキクイモ。要注意外来生物に指定されるくらい、ほっておくとどんどん蔓延る植物です。
「野生農園」だけに、いっそこういう野生的な方々にもっと頑張ってメインを張って頂く方向に進むのもいいのかもしれません。

明けない梅雨はない

 もう七月も終わりで夏真っ盛りの筈なんですが、梅雨が終わりません。しかし、よく降りますね。去年の梅雨も全く晴れ間がありませんでしたが、今年はそれ以上に長くて厳しい。雨で畑仕事がままならなかったおかげで、今月の日誌を今月中にアップ出来てしまいました。
 そう言えば一昨年の秋、係長補佐は神様が大洪水を起こそうとした時に方舟作りを頼まれましたが、今回もどこかで誰か頼まれているのかもしれません。
10月も雨が続く
長雨に豪雨に酷暑と、異常気象が常態化している今日この頃です。

 例年ジャガイモは7月上旬から遅くても中旬には収穫しています。
 湿った時に掘り出すと腐りやすいので、教科書的には晴天が2~3日続いた時が収穫時です。しかし、今年はそれだといつになっても掘り出せないので、今度一日降らなかったら掘り出すつもりでした。でも、ほとんど毎日ずーっと振り続けているので、未だに3分の2以上が収穫出来ずに土の中に眠っています。土の中で腐ってしまわないとよいのですが。

 そして、スイカ。今年は発芽後間もなくウリハムシに食われちゃったり、草に負けちゃったりで、ただでさえ育っている株が少なかったのですが、雨ばっかりで受粉出来ないためか、なかなか結実してくれません。更に、長雨で根腐れして枯れてしまったものも出てきました。
 そんなわけで、今年のスイカはかなり激レアだったのですが…。

 電柵張っていたのに激レアスイカをアライグマにやられちゃいました。
 ビリビリしても我慢して入ってきたのか、どこか感電しないポイントをみつけたのか、夜間だけに電気が通る設定だったので明るい時間に入ってきたのか。
とにかく昼間に入ってくるのを防ぐため、一日電気を流すようにしておきました。もし我慢強い子ならどうしようもないので、敵ながらあっぱれと褒めて差し上げるしかないのでしょうか。

 アライグマらしきウンチが畑の脇にあったので、昨年も試しましたが、オオカミの親戚であるアーナック名誉係長のウンチを上から被せておきました。以前はその上からまたウンチをされて効果なしでしたが、そうなったら根比べです。諦めるまで上からウンチを被せてやります。でもこれ以上スイカを食われたら、先に諦めるのは私でしょう。

 アライグマはかなり凶暴で、大きいものになると中型犬くらいのサイズがあります。ウンチ対決がどうであれ、実際に対決したら元野犬とは言え、家に来てからはお嬢様育ちで、サイズもアライグマと大差ない名誉係長ではやられてしまうでしょう。

 アライグマはアホな人が勝手に外国から連れてきて放しちゃったので、人間の犠牲者でもありますが、サル、シカ、イノシシと、在来の動物による農業被害も全国で多発しています。
 獣害が増えている要因については、様々な説がありますが、その中のひとつに犬の放し飼いをしなくなったからというものがあります。今の法律では基本的には犬の放し飼いが禁じられています。
 係長補佐は係長を補佐するのが仕事なので、自由に出来る土地とお金があったら果樹を植えて周囲を柵で囲い、そこで犬の係長らを放し飼いにしてみたいです。

 犬好きの農家さんは、放し飼いが難しい場合でも、ワイヤーにリードをつなげ、犬数匹が走り回れるように畑を囲ってみてはどうでしょう。試したことはないので、効果があるかどうか知りませんが。

 保護犬団体の方、獣害対策と資金稼ぎ、飼い主探しなどを兼ねて犬のレンタルをしてみては如何でしょう?そんなことを考えていたら既に、
保護犬を里守り犬に育成
というプロジェクトをやってる団体もありました。

 異常気象に獣害の多発と、農業はますます厳しくなってますね。
 そんな中、野生農園でひたすら元気なのはキクイモ。イノシシが入ってくる農地では、これも食われてしまいますが、基本は放っておいても雑草化してどんどん大きくなってくれます。
 バッタは世界中で大発生するわ、日本では日照不足だわで食糧危機が叫ばれる中、キクイモさんはこれからの時代に必要な方になるのかもしれません。

お星さまになったスイカ達

あっという間に今年も折り返し地点を過ぎてしまいましたね。
折り返しから4日も過ぎても、まだ6月の日誌を書いている係長補佐は一体どうなっているんでしょうか。
でも補佐なりに一生懸命やっているので、降格せずに長い目で見守ってあげて下さい。

 

6月、去年からずっと土の中にいたニンニクはようやく外の世界に出てきました。
3割くらいネギオオアラメハムシ?に食われてしまいましたが、生き残った子たちは全般に昨年より大きめでした。

しかし、茎は立派なのに引き抜いてみて意外に小さくガッカリという子たちもいます。
今年も虫の虐殺に時間を取られて、あまり草取りが出来なかったのですが、やはり太くて硬い根(ギシギシやカラムシなどの草)のはびこってしまった所では、ニンニクも大きくなれないようです。
お買い上げ頂いた皆さま、ありがとうございました。
今年は大玉に育った子の多くを種ニンニクとしてキープしたので、あまり食用に回せませんでしたが、来年はもっと大きい子を増やせるよう頑張ります。

そして、前回書いたウリハムシに食われ始めたスイカ。
今年の梅雨は梅雨らしく雨が降り、でも昨年みたいにずっと雨じゃなくて晴れ間もあります。
なので、あんどんを被せるのが間に合った株の大部分はずんずん大きく育ってくれています。
しかし、手遅れだった子はそのまま消滅!結構な割合で消滅しています。
更に、ビニールマルチをしていない畝では草に負けて大部分が消滅!
マルチ無しの畝では草に隠れてウリハムシに気付かれなかったのか、あまり食われていなかったので、草をそのまま伸ばしっ放しにしていたのです。

世界には不思議なことがたくさんありますね。

そんなわけで今年は小さい段階で、たくさんの芽が失われてしまいました。
幾つか捕植用に作っていた苗を後から植えたのですが、これも元々育ちが悪くて活着率はいまいちです。
そして、植えたはずなのに、なぜか一瞬目を離した隙に五次元に移動した苗も…。

世界には不思議なことがたくさんありますね。

 

ところで、今回、以前に似たようなシチュエーションがあったなと思って3年前の4コマ漫画の1コマを再利用しました。しかし、係長補佐がほとんど同一人物とは思えない変貌を遂げていたので、微修正を施しています。月日は人を大きく変えるんですね。毎日毎日が同じことの繰り返しだと思っていても、全ては少しずつ変化しています。一瞬前と同じ自分はどこにもいないし、全く同じ出来事もないんですね。

 

ウリハムシさんこんにちは

5月に入り、畑は繁忙期。
種まきに苗の植え付け準備、そして草刈りと毎日忙しくしている内に、やっぱりもう6月に入って数日経っていました。

ニンニクにつくネギオオアラメハムシ(いかつい名前ですね)らしき虫はすっかりいなくなり、ニンニクの芽の収穫も終えて、後は収穫するだけ。
それと入れ替わるように、今度はウリハムシが大発生!この人たちはウリ科の野菜が大好きな虫たちで、あっという間に発芽したばかりのスイカの葉っぱを食べ始めました。いつもはもう少し遅くなってから出現するのですが、今年はとにかく虫の出現が早い!
ある程度作物が大きくなってからだと、葉っぱが次々再生するので少々食われても負けません。成長も発芽もスイカより早いカボチャは、食われながらも何とか持ちこたえています。

しかし、ふた葉の段階で食われてしまうと、もう一瞬で食われつくして茎だけになってしまいます。

  このまま放っておくと、全ての芽がウリハムシに食われつくしてしまうので、上下に穴を開けたビニール袋等で野菜を覆う、あんどん(室内灯のあんどん(行灯)に似ているのでこう呼ばれます)を作りました。

今月の漫画は前後編の8コマになる構想でしたが、締め切りを過ぎてしまったので前編だけお届けしました。
おそらく後編が日の目を見ることはありませんが、どうしても読みたい方は100万円送って下さい。基本は100万円ですが、こんなしょーもない漫画に本当に100万円送ってこられると、それはそれで恐縮してしまいますので、応相談です。

大きいビニール袋はなくなってしまったので、ちっちゃなレジ袋も使いました。高さ20㎝くらいで、隙間も空いてますが、これでも防げてしまいます。
ウリハムシはアホなのでしょうか?いいえ違います。
係長補佐もよく目の前にある物に気付かずに探し物をしますが、きっとアホではないと評判です。
世界の認識の仕方が、平均的な人間とは違うだけなのです。

 マスクやフェイスシールドで雑菌やウイルスを完全にシャットアウトしようなんてすると、逆に病気への抵抗力を失わせてしまうのと同様、植物もあんまり過保護にすると虚弱体質になってしまいそうですが、もう少し大きくなるまでの緊急措置です。

 

 過保護と言えば、今年もビニールマルチを張った畝とビニールマルチ無しの畝とで比較実験をしています。マルチ無しの畝の方が発芽率も低く、生長も遅いのですが、雑草に覆われてウリハムシに気付かれないためか、食われている芽も少ないです。でも雑草あんどんに覆われていると日当たりが悪く、ますます成長が遅くなります。あちらが立てば、こちらが立たずで難しいですね。

 よく、元気な野菜はファイトケミカルと呼ばれる成分を出すので虫が寄ってこない等と言いますが、ウリハムシが大発生した畑から200mくらいの所にある畑では、今のところ全然スイカが食われておらず、こちらの方が野菜全般の成長がよいです。
 きっと最終的には、どこの畑も野菜が勝手に育ってくれるようになることでしょう。その時まで係長補佐は健在でしょうか?

コロナ月間

 気が付けば5月。世間ではコロナに始まり、コロナに終わった4月。
 係長補佐は、いつも通り畑仕事の日々でした。

 4月も半ばを過ぎると、ようやくニンニクの虫食い被害も落ち着いてきました。
ニンニク虫を某専門機関に調べてもらったところ、ネギオオアラメハムシという虫が候補に上がってきました。地域によっては絶滅危惧種に指定されているくらい珍しい虫だそうです。
 毎年潰しまくっている私が、絶滅の引き金を引いてしまうことになるのかもしれません。そうなる前に段ボール箱に詰めて絶滅しそうな地域にお送りしたいものです。

 ニンニク虫は小さいニンニクをほとんど食い尽してしまいましたが、被害を免れた大きめのニンニクは、ますます大きく成長中。今年も革命家のおじさんが畑に来ていたので、ニンニクと並んで写真に写ってもらいました。
 昨年CIAの狙撃を受けて怪我をした額も、傷跡が目立たなくなりました。もはや、おじさんはニンニクの大きさを計ることが使命だと感じているようです。
 とっくに革命家のおじさんの享年を超えた私は、彼をお兄さんと呼ぶべきかもしれませんが、子どもの頃から甲子園を見て育った野球好きの人が、大人になっても高校球児を年上に感じてしまうのと同じような心理でしょうか。未だに革命家のおじさんを年上のように感じてしまいます。

 コロナ騒動による輸出規制や労働力不足、アジアやアフリカでのバッタの大量発生も加わり、食糧危機が来るのではないかと囁かれていますね。
経済活動の自粛に伴う倒産や失業で、餓死する人も出てくるのではないでしょうか。人類全体を考えれば焼石に水にすらなりませんが、誰かの助けになることがあるかもしれないと、今年はジャガイモを少し多めに植え付けときました。

 一か所、ジャガイモを植えた畝の隣に種採り用のルッコラが元気よく上に伸びてきて、ジャガイモの畝はすっかり日陰になってしまいました。

 他の畝のジャガイモはもう大体発芽して成長中ですが、その畝はなかなか芽が出てきません。

 コロナ騒動がなければジャガイモとルッコラとの間の争いもなかったかもしれません。コロナについては色んな人が色んなことを言ってますね。
 マスメディアはウイルスの危険性を実態以上に強調して恐怖を煽っているのか、逆にもっと深刻な状況を隠蔽してるのか。ワクチンは救世主なのか、それとも誰かがワクチンで儲けたり、ワクチンを打って人を病気にしたりしようと目論んでいるのか。ロックダウンは死者を減らしているのか増やしているのか、日本はもっと厳しく経済活動や社会活動を規制すべきなのか、規制なんてやめちゃった方がよいのか。病気の蔓延は本当にウイルスだけが原因なのか。情報が錯綜する中で監視し合ったり批判し合ったり、分断や対立が生まれているように思います。
 人は自分の信じたいことを信じるし、その信念を補強するデータや仮説を集めがちですが、全ての一次情報を自分で取ってきて、全ての仮説を自分で検証した人はいないと思います。
 誰も皆、自分の狭い経験と、誰かの仮説とを組み合わせて信仰を作り上げているだけです。信仰の違う人同士でなかなか議論は噛みあいません。

 時には自分の信仰を疑いつつ、それぞれの信仰を尊重しあっていけるとよいのでしょうけれど、お互いに「人の命がかかっている」「自分に正義がある」と思うとなかなか譲れません。だけど、そもそも今の世界に生きているということは、多かれ少なかれ意識せずにたくさんの人の命を奪っていることだと思います。
 たとえば、自分の消費した食品や電気や紙や木材、パソコンやスマホがどこで作られ、どうやって来たのか調べてみて下さい。
 ほとんどの人が間接的に先住民の住む森を奪ったり、どこかの支配者層が貧しい誰かの土地を占領したり汚染したりすることに関わっている筈です。
 もちろん係長補佐もこうした犯罪にたくさん加担しています。
 しょせん自分も犯罪者の一員と意識すれば、自分に正義なんかないと思えないでしょうか。そうしたらもしかして、自分と信仰の違う人が何を大事にして、誰の命を守りたいのかが見えてきて共感できたり、自分の認識の間違いに気づいたりすることもあるかもしれません。

 ボンクラの係長補佐には何が真実なのか分かりませんが、ひとつ確信しているのは皆遅かれ早かれ死ぬこと。死んだ後どうなるのかは知りませんが、今の人生は必ず終わります。病気になって死にそうになったら、私も生に執着すると思いますが、死んだらその時が寿命です。
 100年で死のうが、20年で死のうが、死の間際に振り返れば一瞬の夢のようなもので大差はないでしょう。大切なのは長さではなく、どれだけ命を充実させられるかということ。だから係長補佐は、太陽の光を浴び、自分が身体にいいと思うものをよく食って、よく寝て、楽しく過ごせば免疫力がアップするという信仰を持って、死ぬまで生きていくつもりです。

たとえ世界が明日

新型コロナ騒動に恐怖の5Gスタート、経済破綻の兆候、初夏の陽気から真冬への逆戻りなど、世界が終末の様相を呈してきた今日この頃ですが、如何お過ごしですか?
そんな3月も係長補佐は確定申告の書類を作ったり
まるで見た目がコロナウイルスのようなキクイモをチップスにしたり

ニンニクについた虫をつぶしたり食べたり
ジャガイモを植えたり
いつもと同じように過ごしていました。

私はたとえ明日世界が滅ぶとも、ジャガイモは植えるかもしれませんが、確定申告の書類は絶対に作りません。
チップス作りも時間がかかるし、ニンニクの虫取りも死ぬ前に罪を重ねたくないので、微妙ですが多分やりません。
そんな風に考えると、自分にとって大切なものが見えてきますが、まだ暫く今の世界が続く想定で、確定申告を済ませることにしました。
昔は畑まで30分近くかけて自転車で行ったり、全部スコップで畝を立てたりしてましたが、今ではバイクや車、管理機や刈払機を駆使しています。
と言っても元々稀耕起だし、普通の畑ほど徹底的に草をきれいにはしてないので、機械の使用頻度は少ないですが、それでも安い中古品を使っていると色んなものが故障します。
去年も、そして今年もしょっちゅう機械の故障や不調に悩まされ、農業に費やすお金が膨らんでます。

農業で稼ごうとする場合、機械化・大規模化は、ひとつの方策ではあります。
前回も触れた量子力学には、すべての物質は「あらゆる可能性が重なり合った波のような存在」という解釈があるそうです。
例によってなんのことやらさっぱり分かりませんが、この解釈が正しければ幾つもの平行世界(パラレルワールド)が存在することになるようです。その場合は係長補佐が機械化を追求しようとする平行世界もあるわけです。

機械の体を手に入れたメカ係長補佐は、コロナ禍に続く経済崩壊によりこの世界での使命を終えてしまいましたね。
今皆さんがいる世界では、この記事を書いている野生農園ザ☆ばん係長補佐は、当面機械化・大規模化は目指してないので、なかなか稼ぐことに成功出来ずにいますが、きっと経済が崩壊した時にも頑張れるんじゃないでしょうか。
ニンニクは食われつくしちゃった畝もあるけど、元気なニンニクは虫にも負けずに大きくなってます。やっぱり元気に育ってる子は虫への抵抗力も強いようです。

今年もニンニク食われる

2月29日は4年に一度のニンニクの日!その日に合わせてニンニクの記事を更新するつもりが、またしても時空のゆがみが発生し、3月がスタートしていました。

 このところ春になると毎年ニンニクを食べる謎の幼虫が大発生しています。もはやニンニク虫潰しは、野生農園の春の風物詩です。
 早くから暖かかった昨年は、3月上旬にはニンニク虫が発生していました。
 昨年以上に暖かい今年は更に発生が早くなるだろうと警戒し、2月中旬に畑をチェックしにいきました。その時点ではまだ虫はみつからず油断していたのですが、一週間後に見に行くとおびただしい数の黒い虫達がうごめいていて、短い間にかなりのニンニクを食い尽くしていました。

 発生時期も昨年より半月くらい早いのですが、被害が収束するのは遅くなるかもしれません。昨年末は暖かかったので、12月になってもまだ、この幼虫の親御さんと思われる成虫が子作りに励んでいました。冬が短くなるにつれ、虫に食われる期間も伸びてしまうのでしょうか!?

 喰われたニンニクを観察すると、小さいニンニクでは特に被害が大きく、多くの株が葉っぱを全て食い尽くされて死を待つだけになっています。体重1キロのチワワがお尻を100g齧られると致命傷ですが、体重100キロのセントバーナードがそれくらい齧られても怪我ですみますね。大怪我ではあると思いますが…。それと同じで大きく育ったニンニクは少々食われてもダメージが少ないんですね。更に、この幼虫は小さいニンニクの方を好む傾向があるように見えます。特に、SSサイズのB級種ニンニクばかり植えつけた場所の被害は甚大で、既に8~9割くらい食われてしまって、早くもニンニク畑跡地になってしまいました。

 逆に2~3年間畑を休ませていた所を耕耘し(普段は殆ど耕さないのですが)、Lサイズの種ニンニクだけを植えた所の被害が、今のところ一番少なくなっています。
 
 大きい方が被害が少ないので、昨年はニンニク虫の動き始める春先までにニンニクを出来るだけ大きくしようと植え付けを早めました。予想よりもずっと早く発生してしまったため、ニンニク虫発生まで成長できる時間は昨年と同じになってしまいましたが、遅く植えていたら全滅していた可能性もあるので正解でした。
 連日大量の虫を虐殺していると心を病みそうだし、潰しても潰してもどんどん発生するしで、係長補佐もちょっと嫌になってきました。

 でも大丈夫。補佐には現実を逃避する力があるから!今年の被害がどこまで続くか分かりませんが、きっとLサイズのニンニクは生き残ってくれるでしょう。
 あまりのニンニク虫の多さに、もうニンニク栽培を引退しようかという考えも一瞬頭をよぎりましたが、今年の経験を踏まえてまた挑戦します!

 ちなみに下のニンニク虫君のキャラクターも登場するLINEスタンプ、こちらで販売してるのでよろしくお願いします!

https://store.line.me/stickershop/product/10637006/ja

 

 

6次産業ごっこの冬

2月に入って10日が近く経過してしまいました!
野生農園ザ☆ばん係長補佐は死んでしまったんじゃないかと思われたかもしれませんが、2/9現在、生息が確認されています。

補佐は先月末から今月初めにかけ、珍しく寝込んでおり、久々に8度を超す熱を出していました。野生農園では野菜たちに薬は処方しませんが、人間にも基本的にはその方針を適用しています。ましてや風邪なら寝るのが唯一にして最善の治療法。
病院で診断は受けてないので、風邪なのかインフルエンザなのかコロナウイルスなのか知る由もありませんが、数日で完治したので、きっと風邪だったのでしょう。
寝込んでいる間に溜めこんだ仕事とか、欲望とか、怒りとか、悲しみとか、諸々の膿を処理している内にこんなにも月日が経ってしまいました。

さて、1月の間係長補佐は何をしていたかというと、冬はあんまり畑の作業がないので大体は6次産業化ごっこで遊んでおりました。
まず、4コマ漫画から感涙の場面を切り取り、「Don't think feel」や「おはようございます」や「OK」と言った叡智の言葉を加えてLineスタンプ化。描きおろしのイラストも加えて販売しました。購入して下さった10数人の奇特な皆さま、ありがとうございました!
皆さんの人生に幸多からんことを!

しかし、あまりにもたくさんのLineスタンプがはびこる現在、スタンプ作っても人の目になかなか触れませんし、そうそう売れるものではないんですね。まだまだスマホビギナーの私は知りませんでした。90%のスタンプクリエーターは一人も買ってもらえないんだとかいう記事も。係長補佐ですら、上位10%の超エリートということでしょうか?
でも、いつか野生農園の4コマがメジャーになったら、このスタンプも飛ぶように売れることでしょう。
私が生きている内にメジャーになる日が来るかどうかは定かではありませんが、そんな日が来たら日本ももうお仕舞いかもしれませんね。

野生農園のLineスタンプ

そして、加工食品づくり。
加工所を借りて色々試作を続けてますが、放っておいても毎月家賃が出ていくので大変です。今取り組んでいるのは菊芋チップス作りの効率化、そして最近試しているのが野生農園のイモを使った干し芋や、フェアトレードのバナナを使ったバナナチップスなど。
ポテトチップスは未だに試行錯誤中。

サクサク食感を目指して頑張りましたが、揚げなきゃサクサクは無理だと諦め、パリパリチップスでいくことに。これはこれで好きな人もいるんですが、そもそもパレスチナオリーブオイルを使うかどうかで、もう一度立ち止まってみました。

加工食品を作る時に決めたのが、自分の野菜以外のものを原材料に入れる時は、なるべく環境負荷が小さく、かつ使うことで生産者がハッピーになるような商品を使うという方針。
そんなわけで、イスラエルの軍や入植者に木を切り倒されたり畑を燃やされたりという嫌がらせを受けながらも、がんばって先祖伝来の土地で有機農法で生産しているパレスチナオリーブオイルを使うことにしました。
パレスチナの生産者の状況についてはこんな所をご参考に

「私たちを、忘れないで」オリーブに希望をのせて―混迷のパレスチナ情勢

パレスチ・ナオリーブ

環境負荷については、色々考え方がありますね。
気候変動は気がかりですが、どこまでが宇宙史的な変動で、どこまでが人為的なCO2の排出の影響なのかは「わしゃアホなんで分かりません」という立場。
だから、気候変動を理由に外国から持って来るのがダメだとは思っていません。
身近なものを食べた方が身体にいいという考え方はよく分かるし、地域内で経済が循環するのは理想なので、なるべく地産地消の比率を増やしたいとは思ってますけどね。
CO2排出量に拘り過ぎると、たとえばですが、それを理由に原発を推進されちゃったり、山林削ってメガソーラー作られちゃったり、先住民が狩猟採集で使ってる老齢森を伐採して単一の樹種を植林されちゃったり、戦争で人口減らされちゃったり、うっかり色んなことに利用されちゃいそうですし。

でもそれとは別に、ポテチでパレスチナオリーブオイルを活かせているかという問題があります。パレスチナオリーブオイルは「エクストラバージンオリーブオイル」。オリーブのオイルを絞っただけで、精製していない薫り高いオイルです。
それをわざわざ加熱して酸化させて使うなんて、勿体ない!というご意見もあり、いっそ他の油を使おうかとも考えました。でも、そのために安いオリーブオイルを使うのは本末転倒だし、国産無農薬の油は更にコストがかかる。

オリーブオイルは確かに加熱すると、幾つかのポリフェノール類が損なわれ、香りも減ってしまいます。しかし、エキストラバージンオリーブオイルの主成分である、抗酸化作用のあるオレイン酸は加熱しても減じることはありませんし、完全に香りが飛んでしまうわけではありません。
色々考えたあげく、熱しても損なわれないメリットもあるので、やっぱりこのままパレスチナオリーブオイルを使うことに。
ただし、今のままでは生産能力が低すぎて、まともに収益を得ようとするとバカ高いポテチになってしまいます。
一袋1000円のポテチなんて、誰か買ってくれるでしょうか。ネタニヤフ首相やトランプ大統領が一袋1万円くらいで買ってくれるといいんですが、どっちにしろ庶民には手が届きません。
というわけで、次の新じゃがの時期までに、もう少し効率的に生産できるようになることが当面の目標です。

今年もお世話になりました

 

 今年も残すところあと一日。
 サトイモや大根も大体収穫を終え、畑に残っているのは冬越しする野菜たちだけ。
肥料も入れてなければ耕してもいませんが、大根はそんなの気にしてないようです。

 そして、前回も報告した食用ホオズキ、先月は萎れながらも辛うじて生きていたのですが、今月に入って完全に枯れてしまいました。

 夏の間、ホオズキの皮はたくさんついたのですが、空けてびっくり。中には何も入っていません。まさにハリボテ。暑いのは苦手なんでしょうか。
  9月頃になると実が入ったものが少しずつ生り始めたのですが、今度は実がことごとく虫に食われてしまいます。
 そして10月頃になってようやく中身入りの実が育ち始めたのですが、なかなか熟してくれません。食用ホオズキは寒さにも弱いので、11月下旬には萎れてきて、12月の頭にはもう完全に枯れてしまいました。
 最終的に熟した実は5つだけ。

 野生農園ザ☆ばんの4コマ漫画は、事実をベースにしたドキュメンタリー漫画ですが、実を言うと時にアレンジを加えており、ノンフィクションとは言い切れません。しかし今回の漫画は事実通り。種は排水口に吸い込まれて消えてしまいました。可哀想な種。だけど悲しまないで下さい。発芽は出来なくても、きっと下水処理場で微生物の糧となってくれるでしょう。
 そして安心して下さい。種は一部ゴミ受けに引っかかって生き残り、更に天変地異や係長補佐のうっかりを考慮に入れ、リスク分散で2回に分けて種採りしたので、来年の種はちゃんと残っています。
 「高く売れるぜウヒヒヒヒ」と言われて導入した食用ホオズキ。だけど、こんな暑さ寒さに弱い子は、もしかしたら野生農園には向かないのかもしれません。
係長補佐はどんな子も受け入れられる器の大きな人間を目指してはいますが、食用ホオズキと価値観が合わないのであれば、お別れした方がお互い幸せなのでしょうか。
でも、食用ホオズキを育てるのはまだ2回目。もしかしたらもう少し歩み寄れるかもしれません。来年また栽培に挑戦してから、もう一度食用ホオズキとよく話し合って考えてみます。

 食用ホオズキも枯れる寒さとは言え、今年は暖冬。
いつまでたっても虫がニンニクを食い荒らしています。
春に出てくる謎の黒い幼虫の親御さんでしょう。

 世界中で昆虫類が減少していると報告されていますが、この謎の虫は年々増殖しているように思います。ニンニクを育てるのがだんだん大変になってきました。
 ニンニク虫はクリスマスで浮かれているのか、歳の暮れになっても交尾に励んでいました。本当はお楽しみの邪魔なんてしたくないんですが、尊厳を持って天国に逝って頂けるように速やかに潰しました。決して嫉妬しているわけではありません。ニンニク虫達も「世界から昆虫が消えたら、俺たちが生態系を支えなきゃ」という覚悟を持って交尾に励んでいるのでしょうけれど、ただ葉っぱを食べるだけで受粉もしてくれないこの虫だけで生態系は維持できません。
 そんなわけで来年も、他の昆虫たちもしっかり生きていけるような、多様な生き物空間作りに励みたいと思います。では、よいお年をお迎え下さい。

冬になっちゃった

酷暑や豪雨に悩まされた秋でしたが、ようやく過ごしやすくなったと思う間もなく、冬到来。霜も降りて葉っぱもすっかり枯れてしまった11月の終わり、ようやくサツマイモを収穫しました。

借りている数カ所の土地の中で、一番出来の悪い土地にも今年はサツマイモを植えてみました。

以前の記事で紹介した、「不毛の地」と呼んでいた土地です。
https://yaseinouen.jimdo.com/2019/04/30/%E8%8B%97%E3%82%92%E4%BD%9C%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%8A%E7%A9%B4%E3%82%92%E6%8E%98%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%8A/
しかし、そんな呼び方をされた土地が気を悪くするといけないので「フーちゃん」と呼び名を変えました。
でも、フーちゃんのフは不毛の不。言葉には言霊が宿ると言いますし、やっぱりこれは名前を変えた方がよいのか?
候補だったのが「約束の地」。

でも、勝手に約束して怒られるし、不毛の「毛」なら否定的な意味合いはないので、今後はモーちゃんにすることにしました。

以前の記事に書いたようにモーちゃんでは今年、環境改善に取り組んでみました。
大地の再生の秘儀を受け継ぐしんしんさんの助言を取り入れた「点穴」やもみ殻燻炭の漉きこみ、ビニールマルチ、耕運機での耕耘などなど。
さて結果は?
サツマイモはやっぱり小さめのものが多いけど、意外とまともなものも出来ました。
数年前は大型犬の糞くらいのサイズが最大だったのに、今年は最大のものはヒグマの糞くらいに成長。

右がビニールマルチを被せた所のイモ、左が被せていない所のイモ。
ビニールマルチを被せた所の方が大きいですが、そうでない所も畝によっては結構健闘しました。もう不毛の地ではありません。

ところで、モーちゃんの土地名の候補だった「約束の地」と言えば、聖書に書かれた、神がイスラエルの民に与えると約束した土地のことです。
第二次大戦後、その土地にユダヤ人の国家イスラエルが建国されましたが、そこには何世代にも渡ってアラブ人(パレスチナ人)が住んでいました。
現在のユダヤ人と呼ばれる人達が、本当にかつてイスラエルの地に住んでいたユダヤ人の子孫なのかといった議論もありますが、それはさておき「わしら2500年前にここに住んでたから出て行って」と言われても、なかなか「いいよ~」とは言えませんよね。結果、戦争になってパレスチナの多くの土地がイスラエルに占領されてしまいました。もちろん、あちこちで迫害を受けてきたユダヤの庶民には同情しますし、問題は「ユダヤ人」ではなく、どこかで対立を煽っている権力を持った人達だと思いますが。

野生農園ザ☆ばんの目標は、世界平和の実現。
係長補佐は人の不幸を自分の農園の宣伝に使う屑みたいな人間なので、パレスチナオリーブオイルを使ったポテトチップスを作ってみようと思い立ち、ついに野菜の加工に乗り出しました。
占領されて困難な状況にあるパレスチナの農民が、めげずに有機栽培で育てたオリーブから絞られたオイルです。
でも、焦げちゃったり硬かったりと、なかなかいい塩梅に仕上がらずに苦戦中。
そうこうしている内に、なぜか出来たのが菊芋チップス。こちらには油は全く使っておりません。ポテチはいつになったら出来るのでしょうか。

食用ホオズキ、ようやく数個熟しましたが、霜が降りる時期になってしまいました!
暑さ、寒さに弱い食用ホオズキ、今年は早めに植えつけ、ビニールマルチを張って育てたのですが無駄だったのでしょうか。
夏にたくさん空の実をつけてはくれたのですが、中身は1つの例外もなく空。一切皆空です!
4コマ漫画化しようとしましたが、食用ホオズキちゃんを描く手間を惜しんでいる内に12月になってしまったので今回は断念。

ニンニクは大分大きくなりましたが、早くも謎の甲虫に喰われてます。きっと毎年大発生する謎の黒いニンニク虫の親でしょう。きっと餌のニンニクのある所にたくさん卵を産みつけていることでしょう。親心ですね。

補佐、人類の罪を背負う

10月、関東を台風が直撃しました。
野生農園のある藤野地区も、台風にすっぽり覆われ、かつてない豪雨に襲われて土砂災害が多発し、被災した方々が大勢おられます。

巨大な台風が頻発する異常事態に、「温暖化の影響だ」「いやもっと大きな太陽の磁場の変動の影響だ」「いやいや気象兵器に違いない」等々、色んなことを言ってる人達がいます。
係長補佐はごく普通の無能なおじさんなので、何が真実か等、知る由もありません。でも補佐の知っている範囲の昔と比べ、最近の気候が過酷になっていることは間違いありません。極端な日照りや酷暑に、極端な豪雨。野生農園は今後、ハードモードの気候にどう対処すればいいのでしょう。…基本的には今まで通りです。
今回、野生農園の畑は、幸い豪雨による被害は殆どありませんでした。高台にあるという地形的な条件が大きいのですが、もう一つプラスに働いたのは畑の土壌環境。
滅多に耕さない上、草ボーボーだったということが功を奏したのでしょう。適度に締まった土の中に無数の草の根が張っているため、大雨でも土が殆ど流れませんでした。
こういう大災害があると、もっと堤防を高くしろ!ダムを整備しろ!といった声が高まります。もちろんそれも大事なことですが、コンクリートで固める工事一辺倒では、空気と水の通り道を塞いでしまい、別の場所での崩落や、更に大きな崩落を引き起こす可能性も出てきます。自然の力を活かし、土の保水力を高めていくことにも、もっと注目が集まるといいと思います。

しかし、大雨の被害がなかったからと言って、野生農園が順調なわけがありません。時流に乗るのが苦手な係長補佐は、台風とはあまり関係のない所で様々な被害を受けています。

4コマ漫画にひっそりイノシシを出演させましたが、今回が初登場です。今年はどこもイノシシの被害が多いようです。
野生農園の畑は地元の集落の人達の農地がたくさん集まった所にあり、周囲をフェンスで囲われているため、これまで小動物による被害はあっても、シカやイノシシなど大物からは守られていました。
しかし今年はイノシシが穴を開けて入ってきたらしく、我が畑でもキクイモやサトイモを掘られ、大分喰われてしまいました。
周期的なものなのか、今年はドングリなどの木の実が少ないので、イノシシも必死なのでしょう。作物を食われたのは悔しいですが、お互い一生懸命生き抜こうとしている同志なんだなとも思いました。もちろん、私にイノシシを倒せる能力があれば捕食しますが。

先月B級品のニンニクを植え付け、その中でも酷くカビたり腐ったりしたC級品のニンニクは畑に捨ててしまいました。でも、その腐れニンニクに空いた穴をのぞくと芽が出現。腐っても死なないとは、まるでゾンビみたいな生命力(ゾンビは死んだままなので、生命じゃないのでしょうか?)です。とりあえず植えておきました。

ニンニク植えまくる

つい先日夏が来たと思ったら、とっくに秋は来ていたんですね。

スイカはとっくにお仕舞い。ミニトマトもほぼ終了。

まだまだ日中は夏のような暑さですが、もうすぐ10月。
毎月時空の歪みが発生して時の流れが加速中ですが、今月は時空の歪みにも負けずにニンニクをいっぱい植えまくりました。最初に植えた所では、芽が出始めました。

昨年の9月は雨ばっかりで、植え付けが10月になってしまいました。それが原因かどうかは分かりませんが、全体的に小ぶりのものが多かったので、今年は9月中に植えちゃおうと頑張りました。
補佐だけではもうやり切れなくて、幾人もの親切な人達に手伝って頂きました。ありがとうございました。
一度でも野生農園を手伝って下さった奇特な皆さまは誰もが係長補佐補佐。
係長補佐補佐になると、この先悪い事をしても、きっと天国とか極楽とかに行けるんじゃないかと思います。私には何の権限もないので、単なる願望ですが。

ちなみに今年は色々条件を変えてニンニクを植え付けました。
耕してマルチした畝と耕さずにマルチした畝、使い倒したボロボロのマルチと新しいマルチ、大きなニンニクと小さなニンニク、カビが生えたB級品などなど。

昨年に引き続き、マルチ有り無しでも比較。でも、今年は昨年以上にビニールマルチを活用してます。文明農園化した野生農園はもはや、ビニールマルチ無しでは生きられない体質になってしまいました。
しかし、ビニールマルチは限りある資源から作られたわけではないかもしれません。
以前も触れましたが、石油無機起成因説という説があります。
これによると、石油は生物由来の有限な化石燃料ではなく、地球の奥深いところから無尽蔵に湧き出てくるものだそうです。
もし本当に石油がいつでもどこでも幾らでも掘り出せるものだとすると、価格も操作できないし、戦争の口実も作れないしで、都合の悪い人はいっぱいいそうですね。
温暖化を防ぐためにビニールを減らしてCO2 削減という話もありますが、人為的なCO2の排出が気候に影響する程度も、判断するだけの知識を私は持ち合わせていません。ただ、CO2悪玉論が原発推進や排出権ビジネスなど、金儲けに都合よく利用されてきた面はあるので、注意が必要だとは思います。
ちょっと話がずれましたが、ビニールを使う言い訳です。人は自分の行為を正当化したがるものなのです。

とは言え、ビニールマルチはゴミになって土に残ってしまうし、買わなきゃいけないので、すぐに分解されて自分で作れる自然素材で代用できるなら、それにこしたことはないですよね。
今年のジャガイモも、昨年のニンニクも、マルチ有りがサイズでは圧勝だったので、今年は更に分厚く麦わらを敷いて再挑戦です。(下の写真は左がマルチあり、右がマルチ無し)

一瞬の夏

今年の夏も瞬く間に過ぎ去り、気が付けば9月。
月末更新を目指しているブログですが、またしても時空のゆがみが発生し、月が変わって既に数日が過ぎてしまいました。
ますます時の流れに追いつけなくなっている気がしますが、これは魂と肉体が新しいステージへ移行する予兆なのでしょうか?身体は老人、頭脳は子供と化しつつある係長補佐です。

さて、アライグマの餌として栽培しているんではないかと疑惑が持たれていたスイカですが、そんなことはありませんでした。電柵のおかげでちゃんと収穫できました。
更に、電柵を設置できなかった箇所もアライグマに気付かれる前に完全に寒冷紗で覆った上、潜れないように下に重しを置いたおかげか、2~3個鳥に食われただけですみました。
長雨で結実が遅れたこと等もあって目標の数には達しませんでしたが、途中から全部アライグマに食われてしまった昨年を上回る収穫がありました。(下の写真のどこかに革命家のおじさんが隠れています)

電柵ってすばらしい。
目的の作物だけ厳重に囲って育てるって、外部からの侵入を防いで治安を維持するため、外壁で囲い込んだ富裕層だけの住む米国の住宅街「ゲーテッドコミュニティ」を思い出します。
おや?多様な生き物の住める農業を目指して自然農法をしていた筈ですが、やっぱり農業って、排他的な定めから逃れられないのでしょうか。

 毎日のようにスイカの電柵の周りの草刈りをし、ミニトマトについたニジュウヤホシテントウを潰して回ったおかげで、今年はミニトマトもスイカも例年より採れてはいますが、収量に比例してやることもどんどん増えていきます。人間は狩猟採集から農業に移行することで労働時間が増えたとよく言われます。地域によっても環境によっても違うので一概には言えないし、初期に農業を始めた地域では、農業への移行にそれなりの必然性があったのでしょう。しかし、これだけ「獣害」が増え、人口も減少期に入った日本の社会は、いずれ狩猟採集に戻っていくといいのかもしれません。
ところで、インドでは人生を4つのステージに分けたそうです。
学生期 学びの時期
家住期 家庭を作り、仕事に励む時期
林住期 森にこもって修行する時期
遊行期 住所不定無職の乞食になってブラブラする時期

私の場合は学生期を終えた後の人生は、半分林住期みたいなものだったような気もしますが、その内もっと本格的に林住期に移って浮世を離れ、奥山に入って狩猟採集生活するのもいいかもと思いました。銃はあんまり好きじゃないので、弓矢か吹き矢でも使います。でも狩猟能力が不足しているので、そのまま野垂れ死にするか、遊行期に移行する可能性も高いですね。

そんなことを考えている間に食用ホオズキがとてつもなく成長。でも剪定もせずに放置していたため樹勢が強すぎたのか、実はスカスカ!慌ててバシバシ枝を切ってみましたが、果たしてちゃんと実はついてくれるのでしょうか?

アライグマ再び

7月は、ほとんど毎日雨が降り続き、太陽はずっと隠れっぱなしと言う異常事態。
今年はまた一段とニジュウヤホシテントウムシが元気です。
近隣でもこの虫が大発生した地域が多かったのは、やはりこの異常な気象によるものだったのでしょうか。

野生農園では、過去ミニトマトがニジュウヤホシに喰われて全滅しています。
野菜の全身が、どんどん食われて枯れていく姿を見るのは切ないものです。
今年はなんとしてでも守ってみせる!と、防虫ネットで周りを周りを囲いました。
...が、1mほどの高さのネットでは簡単に越えられて侵入されてしまいました。

それでも、完全にオープンにしておくよりは、下半分でも隠せていると、いくらかましでしょうか?スッポンポンで野外にいると全身蚊に刺されて苦しみますが、ズボンだけでも履いていれば幾らか苦しみが減ります。しかし、昔中米のジャングルで会った現地の人は、上半身裸でも全く蚊に刺されていなかったので、過保護もいけないのかもしれません。とは言え、スッポンポンで町を歩いていると逮捕されるせちがらい世の中でも、下半身さえ隠しておけば安心です。
話がずれましたが、ブロックしきれなきゃ潰すしかありません。毎日のようにテントウムシを潰しまくりました。
春のニンニク虫に始まり、今年は一体何匹の虫の命を奪ったことでしょう。
小さな町の人口くらいの数の虫は潰しているかもしれません。農業って罪深いですね。

ますます業が深くなった係長補佐ですが、その甲斐あってかようやく梅雨の開けたここ数日、ニジュウヤホシの数も減ってきたようです。
結果、ビニールマルチをして成長のよかった畝では、大部分の株が生き残りました。
しかし、マルチ無しで育ててまだ小さかった株は虫の猛攻撃に耐えられず、葉っぱを食い尽くされて6~7割が枯れてしまいました。

ニジュウヤホシに気を取られている間にも、スイカはどんどん伸びていきます。
長雨で虫が受粉できないためなのか、昨年よりかなり数は少なく成長も遅いものの、幾つか実が大きくなり始めていました。
アライグマに気付かれない内に、対策が必要です。
名誉係長のウンチをしつこく撒いていたおかげか、その後新たな獣のウンチはみつかってません。
これは動物が来ていないということなんでしょうか?
今の内に全体を覆ってしまおうと、周囲を寒冷紗で囲ってみました。yahoo知恵袋でみつけた対策です。
…知恵袋の情報を信じちゃいけなかったんですね。
周囲を囲い終えた翌日、大きくなり始めた未熟なスイカがアライグマに食べられてしまいました。

去年は完熟まで待ってから食べていたのに、今年は食べ物が少ないのでしょうか?
その翌日も新たに未熟なスイカが2つが喰われているのを発見。少なくとも3個は食われてしまいました。
このままでは今年は種すら採れないまま全滅です。
勝手に海外から連れてきた挙句に害獣扱いするのもアレなんで、怒りの矛先をアライグマではなく、人間という存在に向けてみます。
「オレは人間をやめるぞ」と一度は思ったものの、そういうわけにもいかないので、もう一度人として生きていくことを決意。
幸い、親切な人が電柵を貸してくれ、2か所あるスイカ畑の一カ所の周囲に張ることが出来ました。そして、やっぱり係長補佐は自分で感電しましたが、効き目ありそうです。
もう一カ所のまだ食われていない畑は電柵がないので、寒冷紗の下を竹などの重しで押さえて補強しておきましたが、本気を出されればアライグマの力なら簡単にくぐってこられるでしょう。

寒冷紗と電柵設置の過程で、スイカのツルを移動させたはずみに幾つかの実を犠牲にしてしまいました。
そんなこんなで、今年も色々と大変な夏が過ぎていきます。

チェ・係長補佐

6月もあっという間に終了。月末には更新を目指しているのですが、係長補佐の周りの時空にゆがみが生じ、一瞬で6月が終了してしまいました。もし楽しみにして下さっている御奇特な方がおられたら、申し訳ありませんでした。

 

さて、6月は雨間にニンニクを収穫。今年は植え付け遅れに虫の大発生など色々あり、SSサイズのちっちゃなニンニクが目立ちます。ちっちゃいと見た目も可愛いし、乾燥するスペースをとらなくていいですね。しかし、食べられる量も収入も減っちゃうので、もうちょっと大きいのも増やしたいところです。

 

Lサイズがよく育った畝に、ハコベやカラスノエンドウなどがたくさん生えているのに対し、SSサイズしか出来なかった畝は、イネ科雑草にササまではびこり、明らかに生える雑草の種類も違っています。ニンニクが大きくなる土壌がまだ育っていないようです。来年はもっと頑張ります!

 名誉係長とL玉ニンニク。

 

 今年は雨が多いためか、ミニトマトやスイカ、食用ホオズキ等が元気です。そろそろ日照不足も気になりますが、今のところにょきにょき成長中。

 

畑の周りには動物のフンがありました。一か所にまとめて糞をする溜糞(ためふん)だったので、タヌキかなと思っていましたが、アライグマも溜糞をする模様。早くもスイカの偵察に来ているのでしょうか!?そろそろ対策を考えないと、スイカ全滅のピンチです。

 

多くの動物にとって、人間をのぞく最凶の天敵はオオカミ!獣害対策のグッズとしてオオカミの尿も販売されています。北米出身のアライグマにとってもオオカミは恐ろしい存在です。オオカミと言えば、よく似た方が身近におられます。そう!野生農園の名誉係長です。現在、犬はオオカミの一亜種に分類されています。つまり、犬はほぼオオカミと言っても過言ではないということ。知人も、犬の糞をまいておくと動物が寄ってこなくなったと言ってました。

 

そこで、我が名誉係長のウンチを溜糞の上に乗っけてみました。

 

…しかし、数日後に確認してみると、その上にまた溜糞を乗っけられ、ウンチのサンドイッチにされるという屈辱!名誉係長はなめられているんでしょうか!?補佐として、名誉係長を侮辱する行為を許してはおけません。サンドイッチのさらにその上から、再び名誉係長のウンチを乗っけておきました。これ以降、雨続きでどっちのウンチも流れてしまったので、効果があったかどうかはまだ不明です。

 ところで、野生農園のスイカ、ミニトマトは、殆ど自家採種した種から育てています。そう言えば、昨年から騒がれている種苗法の改定による自家増殖の原則禁止。禁止のリストにスイカもトマトも掲載されてましたが、係長補佐にも一千万円以下の罰金か十年以下の懲役が待っているのでしょうか?

今のところ、その心配はありません。農水省のホームページでも在来種に関しては、はっきり「自家増殖は制限されません」と書かれています。

 http://www.hinshu2.maff.go.jp/pvr/pamphlet/tekisei.pdf

 

 自家増殖禁止の流れは、世界の食糧支配をもくろむグローバル大企業による陰謀だなどという噂もありますが、本当かどうかは知りません。こういう話では必ず名前があがる旧モンサント社(現バイエル社)は、ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤や、発がん性や神経毒性などの疑われるグリホサートの含まれる除草剤ラウンドアップを製造・販売したり、その除草剤とセットで遺伝子組み換え作物を広めたりと、人の健康や生態系に悪影響を及ぼす行為で批判の多い会社です。ここでは詳しく述べませんが、批判もそれに対する反論も検索すると色々引っかかるので、ご存じない方は自分で調べて判断して下さい。

 

  陰謀かどうかはさておき、元をたどれば現在の作物は全て、昔の人が工夫を重ね野生種から選抜し、その土地に合うよう改良してきたもので、そもそも特許という考え方に馴染まない気はします。とは言え、お金を前提に全てが成り立つ今の世界の仕組みの中で、一生懸命時間と労力とお金をかけて作った品種の権利が守られず、投資したお金も回収できないのは困りますね。なので、登録された品種を一定期間自家増殖禁止にするのは分かるんですが、登録のない品種も含め、農家の自家採種を原則禁止にするというのは、やり過ぎに思えるし、どこかの誰かを忖度してるんじゃないかと勘繰られても仕方がないかもしれません。

 

  そして個人的には、原則禁止とされることで、種は買うものという常識が更に固定化されてしまうのは嫌ですね。たき火、立ちション、犬の放し飼い、地域の餅つき…、昔は普通に、あるいは一定の条件下で行われていたことが、この国では一旦ダメだとお上に言われると一律やっちゃいけないことになりがちなので、野菜は自分で種取りして育てるものだという、今は辛うじて残っている常識を変えたくない人は、どんどん自家増殖していきましょう!

 

 ちなみに今回、4コマ漫画では係長補佐を反権力の闘士のように美化して描いてしまいましたが、実際の係長補佐は簡単に権力になびくしょうもない男なので、逮捕しないで下さい。

生き物に厳しい野生農園

5月は冬に戻ったり真夏になったり目まぐるしく季節が変わりました。
上旬には寒い日が続き、下旬になると30度を超す真夏日が続く異様な気候で、係長補佐も野菜たちも大混乱。
ジャガイモは遅霜でいったん枯れたりまた復活したり、スイカが全然発芽しなかったり。
苗もなかなか大きくなりません。
そして、いつものことではありますが、係長補佐は今年も育苗で色々失敗してしまいました。

人の過ちもまた自然の摂理だとするなら、係長補佐の過ちによって死んでいく苗がいたとしても、それは自然淘汰。
過酷な環境を生き抜いて定植までたどりついた苗は、きっと強い野菜に育ってくれることでしょう。

ニンニク虫からの攻撃を生き抜いたニンニク達は枯れ始め、いよいよ収穫期が近付いています。
ところで、以前捕獲して正体を突き止めようとしたニンニク虫ですが、土の中に潜ったきりずっと出てこないので、てっきり死んだと思ってすっかり忘れていました。
しかし、最期に瓶の中身を確認してからおよそ2週間、中の土を捨てようと瓶のフタを開けた所、土の上に絶命した甲虫(誰でしょう?)が!

私は自由を奪われるのが大嫌い。
きっと前世がブロイラーだったのでしょう。
だからアーナック名誉係長にも、せめて家にいる時は自由にして頂こうと、庭に柵を作ってノーリードにしています。

それなのに、せっかく土から出てきた虫を死ぬまで瓶の中に閉じ込めるなんて、酷いことをしてしまいました。

気が付けば、生き物達にキビしい野生農園ザ☆ばんになっている今日この頃。
初心に戻って頑張ります。

不毛の地で水脈整備

穴を掘り進める内に、シャンバラに着いた係長補佐。

無事に地上に戻ることは出来たでしょうか?

何事もほどほどが大切ということですね。そのことに気が付けば、きっと係長補佐もこの無限ループから抜けられることでしょう。

ところで、矢野智徳さんによれば、どこもかしこもコンクリートで固められ、空気と水の流れが滞った日本の自然は、欠陥が詰まって動脈硬化を起こした人の体のような状態だそうです。「宿便が詰まって糞詰まりを起こしたような」と言い替えることも出来るでしょうか。
この詰まりを改善するために、傾斜沿いや斜面の変換線に溝を掘ったり、点々と穴(点穴)を掘ったりして、空気を通すようにします。空気が動くとそれに連れて水も動き始めるのです。どこでもとりあえず掘ればいいというわけではありません。

矢野さん以外にも、自然農の川口さん、HALU農法の横内さんなど、色々な農法や環境再生の手法を見てきましたが、それぞれ強調する部分や理屈は様々でも、畝を高くする等して土に空気を通すという手法は多くの人で共通していました。好気性の微生物を増やすということは、ひとつ大きなポイントになるようです。

傾斜地にあるこの不毛の地にはチガヤなどのイネ科雑草やセイタカアワダチソウなど、荒れ地に生える植物がはびこり、野菜が呼吸できないような状態です。この土地のすぐ下は、ガードレールや笹薮で空気と水の流れが止められています。しんしんさんの助言を受け、幾つか穴を掘ったり、作付予定の畝で雑草の根切りをしたり、微生物を増やすためにもみ殻燻炭をまいたりしてみました。
これからどんな変化があるのか楽しみです。

苗を作ったり穴を掘ったり

春が来たので、苗作りを開始。
昨年、購入した食用ホオズキの種を播いたのですが、発芽率は0%!
今年は昨年苗から育てた食用ホオズキから種を採り、再挑戦してみました。
しかし、昨年は食用ホオズキの芽を見ることはなかったので、こんな失敗もありました。

今年は暖冬で春も早く来たと思ったら、再び冬に逆戻り。4月に入ってからも雪が降ったりしてました。暖かくて早くから出ていたニンニク虫ですが、寒くてもへっちゃら。
寒い日は動きが鈍るものの、暖かくなるとまた動き出し、いつまでもニンニクを食べ続けてます。
ちなみに虫の正体は未だに不明。捕獲して飼育していたニンニク虫は土に潜ったまま音沙汰無し。蛹になったのかと思いましたが、いつまで経っても出てきません。

ニンニク虫の執拗な攻撃を受け、かなりのニンニクがお亡くなりになってしまいましたが、生き伸びたニンニクは元気に成長中。昨年に引き続き、今年も近くにいた革命家のおじさんに、ニンニクと並んで写真に入ってもらいました。おじさんは今年、CIAの狙撃を受けておでこの左に怪我をしていたにも関わらず、快く引き受けてくれました。

昨年の植え付けの遅れやニンニク虫の大発生により、生育不良のものもありますが、最大級のニンニクは昨年同時期の最大級のもの以上に成長。

ビニールマルチの代わりに藁マルチをしたニンニクは、全体的にはやはりビニールマルチのものより小さいのですが、それでもそこそこ大きくなっているものもあります。
ワラの下に植えた種ニンニクは、どうせビニールマルチほど成長しないだろうと思い、小さめのものが多かったことを考えれば、なかなかの健闘です。

ところで、野生農園の畑には一カ所、何を育てても上手く育たない不毛の地があります。
係長補佐はかつて、森林再生の活動で環境再生医で造園家の矢野智徳さんという人にお世話になりました。矢野さんは、空気と水の流れを取り戻す水脈整備という手法で環境を再生する活動をされています。
この矢野さんに学んだ、ミュージシャンで造園家のしんしんさんと知り合ったので、不毛の地を見てもらいました。

※係長補佐は以前、シャンバラを訪れたことがあるようですが、その記憶は失われています。↓参照

https://yaseinouen.jimdo.com/2018/05/01/%E5%A4%8F%E3%82%82%E8%BF%91%E4%BB%98%E3%81%8F%E5%85%AB%E5%8D%81%E5%85%AB%E5%A4%9C/

果たして係長補佐は無事に地上に帰って来られるのでしょうか?
今回の野生農園日誌は、二夜に渡ってお送りします。

続きはまた明日!もしかしたら明後日以降になるかもね!

今年も大発生

うかうかしてる内に、気が付けば春が来てしまってました。
そして、うかうかしてる内に、今年もニンニクの虫が大発生!
昨年も春の訪れは早かったですが、今年はそれ以上だったので虫も昨年より半月は早く発生。3月上旬、気が付いた時にはかなりのニンニクの葉が食い荒らされてボロボロになってました。

大きく育ったニンニクは食われても比較的ダメージが少ないのですが、小さめのニンニクは回復不能なダメージを受けています。係長補佐のパンチで牛は倒せても、巨象は倒せないのと同じ理屈です。昨秋は長雨で植え付けが遅れたためもあってか、小さめのニンニクが多く、昨年以上に犠牲になるニンニクが増えてしまいそうです。
自然農法だろうが何だろうが、農業が生態系を改変する行為であることには変わりありません。ひとつの品種を一か所でたくさん育てる限り、時として大発生した虫の被害を受ける事態は免れ得ないのかもしれません。そう考えれば虫を責めても仕方がないのですが、食い尽くされたニンニクを見ると腹は立ちます。だって人間だもの。とりあえず手当たり次第に潰しては罪を重ねる日々です。潰しても潰しても後から後から湧いてくるので、絶滅に追いやる心配はなさそうなのが救いでしょうか。

しかし、未だにこのニンニク虫の正体が分かりません。
ダイコンサルハムシに似てはいるのですが、ダイコンサルハムシの幼虫発生のピークは初秋のようなので、春と共に幼虫発生のピークが訪れるこの虫とは違います。
なんだか分からないので、育ててみたら正体が分かるかもしれないと、瓶に入れてみましたが、貴重なニンニクを与えるわけにはいきません。代わりにギシギシ(昨年この草にも同じ虫がついていた)の葉っぱ、そしてニンニクの仲間のネギの葉っぱを与えてみました。しかし、どういうことでしょう?食べた様子が見られません。ニンニクじゃなきゃ嫌なんでしょうか。誰がそんな子に育てたんでしょう? 

でも、不思議なものです。虫が断食しているとやはり気になって様子を見てしまいます。憎悪すら覚えていたこの虫に幾ばくかの愛着がわいてきています。不気味だけど、どこか愛嬌のある顔。虚空を見つめる真っ黒な目。もしかしたら、何にも考えずにただ食ってるように見えるこの虫たちにも、私達などとても及ばないような深遠な考えがあるのかもしれません。

ジャガイモの植え付けも完了!
今年は近代文明に敗北し、ほぼ全面ビニールマルチを採用しましたが、自然素材マルチも研究してみようと、一部にシュロの木の毛のマルチ、そして藁マルチを使ってみました。
シュロの毛はこげ茶色なので、光を吸収して地温があがるかなと思ったのですが、あまり保湿の効果はなさそうな上、軽すぎて風で吹っ飛んでしまったため、雑草マルチと併用しました。
これら野生マルチには、何とか文明マルチを打ち破ってほしいものです。

剪定の冬

 そろそろ冬が終わります。
 畑の暇な冬の時期、係長補佐は果樹の剪定をしていました。
 昨年、DOHO STYLEの道法さんに習った剪定を実践。写真はビワの木。
 教わった通り幹に沿って剪定できた所は、枝の先端で作られた植物ホルモンが上から流れてきて切り口の周りが盛り上がり、きちんと修復されてきてます。

 間違った切り方のところは修復されません。
 通常は切り口に薬を塗って修復するのですが、植物の生理に沿った手入れをすれば、薬なんて必要ないんですね。きっと人間も同じなんでしょうね。

  こちらも失敗。高さを抑えようと切ったこの柚子は、切り口の下から新しい芽がニュイニュイ伸びてきてるのですが、太い枝と切り口の間に段差が出来てしまい、切り口がふさがっていません。

 失敗しながら剪定の練習をしていたのですが、その内「係長補佐の剪定は、まるっきりなっていない」から始まり「奴に触れられると枯れる」「触るな汚らわしい」「嫌らしい目で見られた」「変態だ」「サイコパスだ」「永遠に呪われろ」などと植物たちの間に根も葉もない噂が広がってしまいました。根も葉もある植物だというのに…。
 植物たちは根っこを通じて地中のネットワークでコミュニケションをとっていると言う説がありますが、人間界と同じでデマが広がるんでしょうか。
 

おかげで係長補佐は、全人類の罪を背負うはめになってしまい、柚子の木に串刺しにされ、仮想現実の世界を漂っていました。
 あちらの世界も悪くなかったのですが、植物たちからの誤解も解け、そろそろ確定申告も畑の準備もしなければいけないので、この過酷な現実世界に戻ってきました。でも、本当は今も係長補佐は仮想現実の中にいて、この文章も仮想現実の中で書いているのかもしれませんね。これを読んでいるあなたも・・・。

あけましておめでとうございます

 一ヶ月遅れではありません。旧正月はまだこれからです。というわけで、ちょっと気が早いですが、あけましておめでとうございます。

 冬の間はあまり畑でやることのない野生農園ザ☆ばんですが、昨年から少し果樹の剪定をしております。ミカンや柚子、キンカンなどの柑橘系の樹が多いのですが、サルがいっぱいいる地域で、ミカンやキンカンなどの甘い果実は特に、熟すと食われてしまい、収穫はサルとの競争です。

 サルは果実を一口しか食べずにみんな捨ててしまいます。食われると腹が立ちますが、一見もったいないこのポイ捨て行為のおかげで、キツネやタヌキやイノシシなど、木登りの苦手な動物たちが果実にありつけるようです。自然はうまく出来てますね。

 人間の私としては、果物を食べるのも、他の動物を餌付けするのもやめて頂きたいのですが、サルにしてみれば奥山はスギ林にされて食うもの少ないし、里山は美味しい餌がたくさんあるのに過疎高齢化してて怖い人もいないしで、そりゃ食べに来ますよね。人間は世界を難しくする天才なのかもしれないなと思います。

 

 獣による農作物被害が増えているのは、犬を放し飼い出来なくなったことも一因という説があるので、名誉係長(写真)に復職して頂きたいところなのですが、ガラスの膝を抱えている上に、ビビりの彼女には、サルと闘うのは荷が重すぎます。

 それでも、たまに果樹園にお連れして、お散歩して頂こうと思います。私が遊んで頂いていると、興奮して服の袖をガブガブし始めるので、うまくいけば遠くで名誉係長を見たサルが、果樹園に来ると獰猛で屈強な犬に襲われると誤解してくれるでしょう。

今年も1年ありがとう

 あっという間に今年もお仕舞い。

 これまで病むことの少なかった係長補佐。今年は天から「たまには病んでみなはれや」という試練を与えられる年だったのでしょうか。夏にはダニ刺されによる?謎のカイカイ病に苦しみ、そして大晦日の今日は滅多にひかない風邪をひき、咳に苦しんでいます。

 野菜たちにとってもなかなか過酷な年でした。今年の白菜は結球しないまま。食用ホオズキはたくさん実をつけたまま、寒さで枯れてしまいました。でも酷暑や長雨の中、ここまで頑張ってくれてありがとう。

結球しなくったって美味しく食べられるんですが、防寒対策のため、中の葉っぱを外の葉っぱでくるんで無理矢理結球させておきました。

 本体が枯れてしまった食用ホオズキは、実も未熟なままで大部分は非食用ホオズキ止まり。でも、早くに熟した幾つかの実で来年の種が取れました。

 

 そして今年は自家採種した小麦をまいてみたのですが、なぜか発芽率は驚異の0%!撒く時期が遅すぎたのか、酷暑の中、しばらくサウナみたいにあつくなる所に放置してしまって種がダメになってしまったのか、それとも発芽する力を信じてあげられなかったのかいけなかったのか・・・。

 やっぱり信じるって大事ですね。これからの人生ではこんな風に、もっと自分のことも生き物達の力も信じられるようになります。
 この一年、野生農園の野菜を食べて下さった皆さんも、お手伝いして下さった皆さんも、ブログを読んで下さった皆さんも、野生農園の存在にまだ気づいていない世界の大半の皆さんも、ありがとうございました。良いお年をお迎えください。

秋深まる

11月に入っても、なかなか気温は下がらず、生育が遅れ気味だった大根達も育ってきました。

なぜかカブをまいたはずの所にも…

 前回の日誌でタブーに触れてしまったせいなのかどうか。多分違うと思いますが、カブが大根に変わってしまうという事件も発生。野生農園では、こぼれ種から作物が育つことはよくあることなのですが、発芽した時点では同じアブラナ科でよく似ており、ちょうど発芽のタイミングも一緒だったので、気が付かない内に殆どのカブが大根に入れ替わってしまいました。

 

 そして、しぶとく生き残っていた夏野菜達。暖かいとは言え、さすがに11月の朝夕の冷え込みはきつかったのでしょうか。オクラ、カボチャ、ズッキーニと次々枯れていきます。

 10月にようやく実をつけ始めたズッキーニは、1~2個実をつけただけ、あるいは花だけ咲かせて実をつけない内に次々枯れていきました。3か月遅れでようやく実をつけようと言う時になって枯れていくとは、なんという運命でしょう。私も「あなたは大器晩成型ね」小学生の頃に先生に言われましたが、晩成しない内に人生折り返し地点を随分過ぎてしまいました。果たしてこの先成るのか、成らないまま枯れていくのか、あるいは気付かない内に既に成っているのか。いずれも味わい深い命の営みには違いありません。

 ジャガイモは前々回に書いたように、文明(ビニールマルチかけ)と、野生(マルチ無し)とで比較実験をしてみました。右はビニールマルチをかけたジャガイモ、左はかけなかったジャガイモ。ということで、今回は野生の勝利!と言いたい所ですが、文明農法、野生農法、両方合わせた収穫量は種イモの65%と、大赤字。初めての秋ジャガは、どちらも負けという結果になりました。寒さのためか、どちらも11月早々には枯れてしまい、十分な成長ができなかったようです。

10月も雨が続く

9月に降り続いた雨は10月になっても止みませんでした。

各地で強力な台風の被害も出ていましたが、本当に世界はどうなってしまうんだろうという異常な天気が続きました。そんな中、係長補佐は不思議な経験をします。

 どうやら、神様は「ノアの方舟(はこぶね)」の大洪水を再び引き起こそうとしていたようです。日本人にはあまり馴染みがないかもしれませんが、ノアの方舟は旧約聖書の創成期に描かれた物語です。堕落した人間を見た神様は、洪水で人類を滅ぼすことに決め、ノアさんに自分の家族と、すべての動物のつがいを乗せる方舟を作るよう命じました。ひどいことをしますね。
 

 ちなみに現代のノアの方舟と言われるのが、ビル・ゲイツ君が巨額の出資をする「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」。支配的な力を持つ大富豪のゲイツ君達、そして、ベトナム戦争で使われた枯葉剤の開発や、遺伝子組み換え作物をめぐる農家との軋轢、先頃発がん性をめぐる裁判で敗訴した除草剤ラウンドアップなどなど、悪名高いモンサント社(現バイエル社)も深く関わる事業なので、何かたくらんでるんでは?とついつい怪しんでしまいます。いや、よく知りもしないで疑うのはよくないですね。グレてた子がせっかく久々に学校に来たのに、「あの子はどうせ不良だから問題起こすに決まってる」なんて最初から疑いの目で見られたら、つい夜の校舎で窓ガラス壊して周ったりしちゃいますよね。ゲイツ君達もその意図が何であれ、きっと彼らなりの善意でやってるんでしょう。

 ただ、神様もバランス感覚のある人なので、権力者だけに任せておけず、何の権力もない係長補佐にも声をかけて方舟を作らせようとしたのかもしれません。しかし、係長補佐には少々荷が重かったようです。

 

結果的にそれがよかったのか長雨は終わり、藤野では10月の後半、秋晴れの日が続きました。
でも、残念ながら夏野菜たちには遅すぎたようです。トマトはようやく実が熟したのに枯れてしまうし、ズッキーニはせっかく実ったのにいつまでたっても大きくなりません。

でも、ニンニクは元気。マルチであったまった土からは、植えてないジャガイモやスイカの芽が出てきて生育中です。

遅れてきた夏

 夏の終わり、周回遅れの野生農園の夏野菜が、ようやく実り始める頃のことです。

 係長補佐はダニに刺されたらしく、しばらく全身に繰り返しブツブツが発生し、猛烈な痒みに苦しんでいました。

 ダニの大発生と前後し、6月に大発生したニジュウヤホシテントウがなんと二度目の大発生!こんなことは初めてです。一度目の大発生を生き抜いたトマトたちは、またしても苦しい戦いを強いられました。弱ったトマトたちに追い打ちをかけるように、秋の長雨も攻撃に加わります。

おかげでトマトの実はみんな割れてしまいましたが、けなげに実をつけてくれています。日本の気候もすっかり厳しくなってしまいましたが、このキビしい気候に対応した種を残してくれたでしょうか?

 そんな日々で、係長補佐は次々襲ってくる試練に打ちのめされ、すっかり妄想の世界で遊び暮らすようになりました。

 そんなこんなで9月も色々ありましたが、係長補佐は今では元気に畑に復帰しております。と言っても、今度は雨ばっかりで畑に行けなくなっておりますが。

 この夏は野生農園の新商品も登場。近所の福祉施設で作ってもらったドライ野菜たち(ドライスイカ、ドライニンニク、ドライ野草。係長補佐は乾燥せずとも、いつでもドライな男です。アライグマの襲撃前に収穫出来たスイカを乾燥させたドライスイカが意外な美味しさで完売しました。来年はアライグマに負けないよう、もっと頑張っていっぱいスイカ作ります。ありがとうございました。

 そして、夏の終わりに植えたジャガイモたちが、成長中。

 まだ気温の高い時期に植えつける秋じゃがは、ビニールマルチの下だと暑すぎるのか、今のところビニールマルチをしていないジャガイモたちが、マルチをしたジャガイモよりはるかに大きく育っています。これから寒くなっていくと逆転する可能性もありますが、これまでのところ、野生が文明を圧倒。これからも野生農園ザ☆ばんは、文明農園には変えずに頑張って生きます。

スイカ食われて夏が終わる

 尋常でない暑さだった夏が終わり、気が付けばもう9月。今年ももうすぐお仕舞いです。

さて、この夏も色んなことがありました。

 まず、スイカは過去の最大記録を次々更新。これまでの最大は3キロ台でしたが、4キロ前後の中玉が取れるようになりました。スイカの熟度判定に自信がないため、このスイカはイベントでカットスイカにして売る計画でした。

 尋常でない暑さが続き、毎日がスイカ日和だったこの夏。作物に元気がなくなり、雨を望み続けていた日々でしたが、ついに待ち望んだ雨が降ったのは、なんとスイカを販売する日。酷暑から一転して肌寒い一日となり、スイカは殆ど売れませんでした。

 

そして、その数日後。小玉と大玉が交雑し、巨大に成長しつつあったスイカがこんな姿に!

 少なく見積もっても、間違いなく5キロ以上はあると思われる過去最大のスイカ。これは本当に大玉と言っても過言ではなかったかもしれません。そして、このスイカの周りのスイカも、熟しそうだったものは全て食い尽くされていました。穴を空けられて中身がきれいにくり抜かれたり、割られたりして、これ以降のスイカはほぼ全滅。穴を空けて食べるのは、どうやらアライグマの仕業のようです。

 アライグマは種まで食べてしまうようで、巨大スイカの食われた現場に残されていた種は12粒だけ。「この種で来年もよろしく」という、アライグマからのメッセージだったのでしょう。彼ら、彼女らの期待に沿うためにも、こんなことでめげてはいられません。

  ちなみにアライグマは元々北米の動物。あらいぐまラスカルのTVアニメ放映後にペットとして大量に輸入されたものが、野生化したと言われています。アライグマも日本に来たくて来たわけじゃないので、人間の犠牲者ですね。ラスカルの原作は、手に負えなくなったペットのアライグマに野生に戻って頂くという結末で、野生動物を飼育することの難しさがきちんと描かれていた筈です。アニメはアライグマが何故かレッサーパンダ模様になっているという適当なデザインでしたが、結末は原作通り野生にお戻りになっていたように記憶してます。ちゃんと最後まで観てから飼って欲しかったですね。教訓!人の話はちゃんと最後まで聞きましょう!

激動の7月

7月も色々ありました。

6月の内にさっさと梅雨が終わってしまい、いきなり尋常でない暑さが始まります。

昔、酷暑のインドで、デリーの街角に倒れた日を思い出す暑さです。何か尋常ならざる事態が起きているのでしょう。

そして、西日本では豪雨で大変なことになっているというのに、こちらは一滴も雨の降らない日々が続きました。もう土はカラカラで、野菜たちもしおれてきました。

 

そんな中で2年前の悪夢が再び。ミニトマトを全滅に追い込み、係長補佐を恐怖のどん底に陥れたニジュウヤホシテントウムシさんが帰ってきました。今年も大発生し、ミニトマトやトマトを食い荒らしてくれています。

どこからでも飛んできて、ナス科の植物の葉っぱも茎も全て食い尽くして枯らしてしまうので、みつけ次第潰していましたが、一向に減りません。潰しまくっていると、ただ無為に命を奪うのもあれだなという気持が出てきたので、とったテントウをそのまま食べてみました。苦いです。まずいです。羽根が口に残って気持ち悪いです。もう食べたくありません。2匹しか食べませんでした。何となくトマトの葉っぱの味がしました。

狩猟採集民族に憧れながら農業をやってる係長補佐ですが、農業なんかやるようになって、明日のことばかり憂えるようになった人間て大変ですね。
ニジュウヤホシテントウの食害がなかなか収まらないので、まだちっちゃい株は周りの草を刈らずに草でカムフラージュ。大きくなっている株は、植物ホルモンを増やして抵抗力を高めることで撃退できないかと、今年も道法さんの垂直仕立て栽培を試してみました。

そうこうしている内にニジュウヤホシもピークを過ぎました。3割程度は食われて枯れてしまい、草に隠した株の3割程度は草に負けてしまいましたが、何とか全滅は免れました。

 

ニジュウヤホシとの闘いの中で危うく忘れられるところだったのが、スイカちゃん!今年は雨不足のせいか、スイカの発芽率が悪く、発芽したところも生育が悪い。でも、実験でビニールマルチをかぶせたところにまいた種は、すくすく育ってやはり巨大化!過去最大の3キロを大幅に上回り、4キロ超えを果たしました。すごい!もはや大玉と言っても過言ではないレベルまできました。無肥料でもこんなに大きくなるんですね。

一方、大豊作だったジャガイモは、梅雨の時期に収穫した上、ビニールマルチ効果で土が湿っていたにも関わらず、例年より乾燥時間が少なかったことが災いしたのか、一部腐ってしまいました。一部腐ることはよくあるのですが、今年は腐れジャガイモ発見が遅れて、腐れ汁が周りに広がってしまい、更に酷暑のためもあってか、あっという間に皆腐ってしまいましたとさ。

人間万事塞翁が馬。人生楽ありゃ苦もあるさ。というお話でした。

巨大化しました

 6月もあっという間に過ぎ去ってしまいました。

 まだまだ播くべき種も植えるべき苗も残っているというのに、梅雨もあっという間に終了。

恐怖のニジュウヤホシテントウやウリハムシも出現。せっせとトマトやスイカを食い荒らしています。一体これからどうなってしまうのかと、戦々恐々・・・。

 

 ・・・と、のっけから心配ごとを書いてしまいましたが、いいこともよくないこともあるのが自然の流れ。一か月分まとめて書くので忘れるところでしたが、今月は小麦やニンニクやジャガイモを収穫。適当にまいた小麦も意外と豊作。以前に書いたように、ビニールマルチを張ったところではニンニクもジャガイモも大豊作でした!

 上の写真のように、これまでの野生農園では見たことがなかったような巨大なニンニクやジャガイモがゴロゴロ。ビニールを拒み続けてきた野生農園もついに現代文明の力に屈服。文明農園ざ☆ばんへの屋号変更も囁かれましたが、あくまでビニールは微生物や植物の力を引き出すための補助資材。そして引き続きビニールを使わないやり方でも挑戦するので、「野生と文明とがいい塩梅に調和した農園」、略して野生農園でいくことにしました。

このように、ビニールは決して万能ではありません。大事なのはその生き物の力を引き出すことだということを肝に銘じておきます。

こぼし種は、こぼれ種とは違う

5月は夏日になったかと思えば、春先に戻ったような寒い日が続いたりと不安定な毎日でした。係長補佐の情緒も不安定です。

 

5月上~中旬には、ミニトマト、トマト、スイカなどの種を直まき。更に、ミニトマトは、5月にまいた種とは別に、昨年の秋、熟したトマトの実を畑にばらまき、上から軽く土をかぶせておきました。毎年、勝手に落ちて腐った実の中の種(こぼれ種)から発芽して、勝手に育ったトマトが一番元気に育つので、人工的にこぼれ種を作ってみたというわけです。この実験が成功し、毎年、ばらまいた実から自然に生えて元気に育ってくれるようになれば、人が何もしなくていい、夢の自立型農園です。何本かは発芽してくれました。

 

しかし、こぼし種は予想以上に発芽率が悪い!おそらく0.1%にも満たないでしょう。わずかに出てきてくれた芽も、全然成長してくれません。発芽率が低いリスクも想定して予備で育てていた苗はありましたが、普通に直まきした種の発芽率も予想以上に悪く、慌てて苗を育成中。

 

 ちなみに今回、謎とされてきた係長補佐の下半身が、うっかり見える角度で絵を描いてしまいました。あしたのジョーのラストシーンは、ジョーが生きているのか死んでいるのか曖昧でしたが、係長補佐も履いているのか履いていないのか曖昧。漫画には読者の解釈に委ねた方がいい場面があると思うので、モザイクをかけておきました。

 

一方、ホントのこぼれ種君は、知らない内に発芽し、知らない内に大きく成長中。こちらは固定種でもないので次にどんな子が育つか分からず、それほど美味ではない品種だったので、育てようとは思ってなかったんですが…。一体どういうことなんでしょう?仮説を立ててみるとこんな所でしょうか。

1.そもそも本当に限られた種しか育たないので、もっと大量にこぼさなきゃいけなかった

2.土をかぶせた量が多過ぎた

3.土をかぶせた量が少なすぎた

4.色んなトマトが混じって強い子になった

5.量子力学で言う観測者の効果(書いてはみたものの私の理解の範疇を超えてるので全然分かりません)

このところ、野生農園にはいろんなお友達が来ているようです。イチゴちゃんはネズミに齧られ、畑の周りにはタヌキらしく生き物の「ため糞」が。いつものトイレにされてしまうと、色んなものを食べられてしまいそうなので、とりあえず係長補佐のおしっこかけておきました。

 

 去年の秋から時々登場するニンニクの方は、4月後半以降はダイコンサルハムシ?の被害はほぼなくなったものの色んな虫に食われてました。ニンニクが虫に食べられなかったのは、もう昔の話なのでしょうか。それでも壊滅的な被害を受けた一部を除き、なんとか元気にやっており、間も無く収穫時期を迎えます。

夏も近付く八十八夜

緑の色が日に日に濃くなってきました。
日中は夏のような暑さの今日この頃。

 

スイカやニンジンの種まき、サトイモの植え付けも進行中。

サトイモは昨年保存に失敗し、種イモを腐らせてしまったので、今年は深~く穴を掘って埋めました。

しかし!?

種イモがなかなかみつからず、大変な目にあいました。記憶が曖昧ですが、こんなことがあったような気がします。

そんなわけで、なんとかサトイモの植え付けに成功。

 

ニンニク虫との攻防はしばらく続いていました。
少しずつ虫が減ってきた頃、今度はニンニクの隣に生えてきたスイバという雑草に、同じ虫が大量発生。
たくさん生えてるスイバごと全滅させるのは無理っす!ということで、試しにニンニクからニンニク虫を引き離し、スイバに引っ越しさせてみました。10分ほど観察してましたが、一向にスイバを食べる気配はありません。生まれた時からニンニクばかりを食べてきたニンニク虫は、ニンニクしか食べられない体になってしまったのでしょうか?だとすると、スイバばかりを食べてきたスイバ虫は、ニンニク虫にはならないかもしれません。そんな甘い予測を立て、スイバ虫は放っておいたのですが、次第にニンニク虫の被害は収まってきました。

 

何株かは食い尽くされてしまいましたが、食害を免れたニンニク達は、順調に生育中です。

ビニールマルチを被せたニンニクは、明らかに生育がイイ!

大きさを比べるため、近くにいた革命家のおじさんに、ニンニクの横に並んで立ってもらいました。

上がマルチ無し、下がマルチありです。

ビニールマルチをしたニンニクの方が、明らかによく育ってます。ビニールの保温、保湿の効果はすごい!マルチの下で、微生物もわさわさ増えていくようです。

 

土に還らないゴミと、化石燃料(※)の浪費を減らすため、そして見た目が好きじゃないため、野生農園では石油化学製品はなるべく使用を抑え、マルチは草マルチだけを使う方針でしたが、ついに文明に屈服!今後は必要に応じ、ビニールマルチも使っていくことにしました。

 

※石油は生物由来の化石燃料ではなく、地球深部の無機物から出来たとする石油無機成因説もあります。この説を採ると、石油が枯渇するという話自体が怪しくなりますが、どっちが正しいのか分からないので当面は枯渇するということにしておきます。

ニンニクの虫

3月に入ってすっかり暖かくなりました。

時には春を通り越し、初夏のような暑さの日も。

ニンニクも順調に生育中でした…が!

きゃー!なんじゃこりゃー!

黒いイモムシが大発生!虫も喰わない筈のニンニクの葉が喰いまくられてます。

中には写真のように、すっかり葉が食い尽くされた株も!

天敵はいないのでしょうか?クモさんは横で見守ってるだけでした。

 

ニンニクの害虫を調べてみてもこの虫の正体が分からず、SNSでつながっている皆さんに質問してみたところ「ダイコンサルハムシ」説が有力。アブラナ科の害虫らしいですが、まだアブラナ科の植物が何もなかったので、とりあえずニンニクに卵を産み付けたのでしょうか。緑色なら何でもいいのかよ!

退治するには一匹一匹手でとるしかないようで、この虫が目に入り次第潰していきました。まさにジェノサイド!最初の内は「てめえこの野郎オレの大事なニンニク食いやがって」と憎悪の感情があったのですが、たくさん潰していくうちにだんだん殺すのが嫌になってきました。勝手に森を畑に変えて野菜をたくさん植え、それを食べる生き物が増えたら皆殺し。人間は業が深い生き物ですね。
そんなことを考えてたらフクロオオカミのことを思い出したので、4コマで歴史を振り返ってみます。

タスマニア島にはかつて、フクロオオカミ(タスマニアタイガー)と呼ばれる有袋類のオオカミのような生き物が住んでいました。しかし、19世紀に入植してきたヨーロッパ人が羊や鶏を飼うようになり、それを殺してしまうからと言うことで、フクロオオカミは徹底して駆除され、絶滅させられてしまいました。ちなみに、タスマニアには先住民タスマニア人が住んでいました。しかし、入植したヨーロッパ人は同族である人間すらも一人残らず駆除してしまったのです。こんなことは繰り返さないようにしたいものです。

 

ニンニクから話が飛んでしまいましたが、大量虐殺が嫌になってきたので、潰さないようにそっとつまんで袋に入れ、畑をやっている人の迷惑にならない所に捨ててしまおうとしたのですが、軽く触るだけで地面に落ちて枯草に紛れてしまうし、少し力を入れると潰れてしまいます。生け捕りは効率が落ちて難しく、結局後半も半分以上潰してしまいました。

ダイコンサルハムシらしき人達、すみません!野菜もたくさんの命の犠牲の上に作られていることを再認識した出来事でした。

6 コメント

麦踏み

今年の冬は寒かった!
山の上の畑までの道には、溶け残った雪がカチカチに固まって、しばらく畑を見に行くこともできませんでした。でも、そんな厳しい冬も終わりが近付いてきました。

 

小麦ちゃん、冬の間に麦踏みもして、今のところ元気に育ってくれてます。

麦踏みと言えば、私が思い出すのが「はだしのゲン」。

「ふまれてもふまれても、まっすぐ伸びる麦のようになるんじゃ」というのが、ゲンさんのお父さんの口癖で、図書館でこの漫画を読んだ私も、幼心に「わしも麦になったる」と思ったものです。
 ちょうど先日、橋爪文さんという、14歳の時に広島で被爆された方にお会いする機会がありました。まさに「はだしのゲン」に描かれた地獄のような世界を体験された方で、詩や文章で、原爆の惨劇を伝えておられます。米寿を迎えた今も、好奇心旺盛で知的な方でした。

 

原爆の地獄を作り出したのはまぎれもなく人間です。人間は間違いなく醜悪な部分を持っています。しかし、橋爪さんの文章を読んで私が感じたのは、怒りや憎しみではなく希望でした。それは彼女が、地獄の中だからこそ一層輝く人間の心の善い部分、美しい部分をみつけられる人だったからでしょう。著書を何冊か出版されているので、ぜひ読んでみて下さい。

あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願いします。

今年は戌年ということで

名誉係長です。

畑は冬休み中ですが、地域の資源を活用し、持続可能な社会を目指す野生農園ザ☆ばんが取り扱うのは、野菜だけではありません。こちらは地元で「皮むき間伐」をした間伐材をスライスして作ったコースター。

受注生産にも応じます。お値段は応相談。

 

さて、年末に土に埋められてしまった係長補佐は無事でしょうか?

どうやら係長補佐は存命の様子。
「人を呪わば穴二つ」と言って、人を呪い殺そうとして墓穴を掘ると、その報いで自分の墓穴も掘る羽目に陥るらしいので、私も気を付けます。里芋の霊は、係長補佐を掘り出す一穴だけで済んでよかったねという、新年らしいおめでたいお話でした。

 

 

今年1年お世話になりました

寒い日が続きますね。

我が農園のお野菜たちはみんな凍ってたり、寒さに耐えて春を待ったりしています。

というわけで、ただいま野生農園ザ☆ばんは冬休み中。

 

係長が手術したり、空梅雨だったり、長雨だったり、にんにく埋め忘れたり、今年も色々ありました。

色々あったけど、今年も残すところ、あと1時間ちょっと。

時間の過ぎるのはなんて早いんでしょう。

 

気がつけば、係長補佐の命も風前の灯なのでしょうか?

ニンニクブラザーズも、係長補佐を助けようと思って埋めてくれたのに、人間は埋めたら呼吸ができないなんて知らなかったんでしょう。人は誰も自分の基準でしか考えられないものなんですね。

年の瀬だけに、ちょっと考えさせられる切ないお話でしたね。

 

係長補佐は無事にこの世で年を越せているでしょうか?

続きは年明けに明らかになります。お楽しみに!

では、来年もよろしくお願い致します。

すっかり寒くなりました

藤野はすっかり冬です。

もう大分前から、吐く息は白いし、しょっちゅう霜は降りてるし、係長補佐は霜焼けになるしで、野菜の成長する時期は終わってしまいました。

そんな中でもニンニク達は元気に育ってくれています。写真は試しにビニールマルチしてみたニンニク。頑張って過酷な冬を乗り越えてほしいものです。

 

ニンニクの中には、上の漫画のような悲劇に見舞われた兄弟もいました。しかし、今は土に植えられて息を吹き返し、係長補佐に恩返しする時を待っています。

 空梅雨に夏から秋の長雨に、野菜にとっては今年も過酷な年でした。でも、今年育たず消えて行った野菜たちも、来年は生まれ変わって、きっと立派に育ってくれることでしょう。来世も野菜に生まれるとは限らないけどなー!

雨ばっかじゃのう

カラカラの梅雨、梅雨みたいな夏の後、しばらく暑い秋が続いていましたが、秋らしい秋晴れも殆どないまま、またしても雨の無間地獄!

この国の行く末を憂えて天も泣いているのでありましょうか!でも大丈夫!
野菜にとっては過酷な日々が続きますが、みなさん頑張ってます。

ニンニクは元気に発芽して成育中。

そして、秋はイチゴの植え替えシーズン。イチゴはランナーと呼ばれるツルを伸ばして、子株、孫株、ひ孫株・・・と増えていきますが、親株は収量が落ちてくるので、孫以降の苗を植え替えて育てます。
イチゴが新天地で順調に育ってくれれば、次の初夏にはこんな光景が見られるかもしれません。

夏の終わりは秋の始まり

気がつけば夏は終わり、9月も中旬。

早いもので、今年ももうすぐおしまいです。皆さん、よいお年をお迎え下さい。

 

さて、ここ藤野は、7月は空梅雨、8月は日が照らず雨ばかりという不可解な夏で、夏野菜は大苦戦しました。

ひとつの旅の終わりは、新しい旅の始まりでもあります。夏の終わった今、野生農園の畑はどうなっているのでしょう?

ス、ス、ス、スイカ?
スイカやミニトマトやズッキーニやオクラ、夏野菜たちが今頃頑張ってます。

特に写真のスイカは、播いてすらいないのですが、勝手に生えてきて勝手に育ってくれました。

小玉の筈ですが、今年収穫したスイカの中では最大です。

一番右:小玉スイカ、中央:大玉スイカ、左端:大玉スイカ、後ろ:呪いをかけられて猫の姿に変えられた係長補佐

 

そして、ミニトマトは新しいやり方(下記の4コマ漫画参照)に挑戦。
いい感じに実がついてくれてます。

無為自然のスイカ

九州では豪雨でしたが、この地域は、5~7月にかけて雨不足。おかげで何度も苗が枯れたり、種を撒いても発芽しなかったり・・・。

そんなこんなで他の野菜のお世話に追われている内に、スイカちゃんはどうお過ごしだったのでしょうか?


昨年は殆どスイカだけにエネルギーを捧げ「奇跡の」ならぬ「執念の」スイカを実らせましたが、今年は何度も他の作物の苗を植え直したり種を撒き直したりしている内に、時もエネルギーも流れて行きました。しかも、今年のスイカは種蒔きが昨年より数日遅れた上、気温のためか湿度不足のためか、なかなか発芽せず、昨年より大分生育が遅れてしまっていました。

 スイカは最初の成長はゆっくりでも、一旦スイッチが入るとぐんぐん伸びてくるのですが、今年はその前に夏草との競争に敗れて消えてしまったものもチラホラ。

そんなわけで、去年より結実した数は大分少ないのですが、幾つかの実は順調に育ってくれていました。

昨年は草の中から探し出した実の一つ一つに、唐辛子エキスを染み込ませたネットを撒いたり、鳥対策に釣り糸を張ったりしてましたが、今年はミニトマトや大豆のお世話もあるので、そこまで出来ません。昨年も後半はネットかけが追いつかず、できなかったのですが、唐辛子ネットをかけなかった所でも、食害は、そもそも唐辛子の効かない鳥と、結実初期の小さい内に食べてしまうネズミによるものだけでした。野生農園の畑は草ボーボーなので、生き物達も気が付かなかったのでしょうか。あるいは、私こと、係長補佐の執念の結界に守られていたのか・・・。

考えてみれば、昨年の私はスイカに執着し過ぎて人間らしい心を失い、餓鬼道に落ちていたのかもしれません。

そこで今年は鳥害、獣害対策を一切止めることにしました。

これまでの所、獣のお供えになったスイカは、ネズミに喰われた結実したての数個だけです。

しかし、空梅雨のまま梅雨明け宣言が行われた後、遅れてきた真夏の梅雨のような長雨と曇天の影響か、8月に入ってから次々と割れも発生しています。一体何個のスイカが無事に収穫できるのでしょうか!?

こうなったらもう、カボチャに頑張ってもらうしかありません。

呪いのミニトマト

前回の更新から一か月半と少し。

この間、色々な出来事がありました。先月上旬のスイカちゃんを皮切りに、色々種をまきました。カラカラの天気のためか、どの子も発芽率が悪い!
でも、ちゃんと収穫できるものもあります。今月初めにはニンニクを収穫!この子達を種にして、来年はニンニク増産を計画しています。

昨年ニジュウヤホシテントウに葉っぱを食べられて壊滅的なダメージを受けたミニトマトは?

今年はニジュウヤホシテントウが蠢き始める前に勢いをつけ、奴めらの大攻撃を跳ね返してしまおうと、早めの定植を目指していました。しかし、熱源を備えていないザ☆ばんの温室では、苗の成長もゆっくり。ゴールデンウィークを過ぎて尚、苗はまだ小さいままではありましたが、若苗定植は樹勢が強くなるという話もあるので、超若苗で植えてみました!
天気予報で雨の降る前を狙ったのですが・・・・。

雨予報はなかったことにされ、5月なのに真夏のような酷暑が続きました。幾ら乾燥に強いトマトとは言え、超若苗!大きめの苗の中には何とか生き残ってくれるものもいたのですが、多くの苗は、過酷な気象の中に放り出すには、あまりにも若過ぎたようです。

その後も、残った苗を雨予報の前に定植したのですが、植える度に何故か雨予報が覆り、梅雨入り宣言後も空梅雨が続きます。気象庁は「梅雨の中休み」などと言ってましたが、梅雨にしてみれば「まだ始まってねえよ」という気持ちだったことでしょう。
しかし、リスク分散で少しずつ植えている内に本当に梅雨が来たことに加え、温室に残った小苗がだんだん大きくなってきたことも手伝い、植えた苗の3分の1くらいは元気に育っています。ニジュウヤホシ人口が昨年みたいに爆発しなければ、きっと大丈夫。


教訓:若さは脆さでもある!メディアの言うことは疑え!己の直観を信じろ!でも、願いと予感は間違えやすい!

気が付けば初夏

野生農園ザ☆ばんでは、この時期何にも野菜が採れません!

そんなこんなで、ノカンゾウ(野草)やツクシを細々と採ったり売ったりしてました。

しかし、雑草ばっかり育ててるように見せかけて、実は種を撒いたり、草刈りや芽かきをしたり、野菜のお世話もちゃんとしてたんです。

 

そして、こちらは冬の間、殆どお世話してなかったのに、勝手に増殖してくれたイチゴ。花盛りです!

こちらは植え替えをして、ニンニク君と同じクラスになってもらったイチゴちゃん。
ニンニク君ともども元気に頑張ってくれてます。

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春ですのう

冬の間、冬眠していた野生農園ザ☆ばん、今月から畝を立てたり、ジャガイモ植え付けたり、苗を作ったり、動き出しております。
冬の寒さに耐えたニンニクやイチゴ、エンドウ等も成長を始めました。
まだまだ冷え込む日もありますが、花々が咲き乱れ、畑はすっかり春めいてきました。

アーナック係長はすっかり元気になり、散歩中も激しい自由への渇望を抑えきれずに人間を引きずり回しております。しかし、手術が成功したとはいえ、元来ガラスの膝を持つ繊細な方です。山の畑での激しい運動は脚への負担が危ぶまれるということで、戦線離脱。係長から名誉係長となりました。ということで、農園主兼係長補佐「ザ☆ばん」は、係長に昇進?いいえ。たとえ係長が畑を退いても、ザ☆ばんは一係長補佐として、名誉係長の補佐を続ける所存です。

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あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

山の上にある野生農園の畑は寒さ厳しめで、厳冬期には野菜が凍ってしまうため、しばらくお休みします。
春からはバージョンアップして再出発しますので、今後も引き続き、よろしくお願い致します。

昨年は、虫にやられて壊滅したり、寒波にやられて壊滅したりと、壊滅ばやりの年で、年間を通じて野菜達がザ☆ばんの畑に撒かれたことを後悔する年になってしまいました。
でも、「今年はもう後悔させません!」…と係長が申しておりました。

昨秋係長に就任し、元気に係長補佐の畑仕事を邪魔していたアーナックちゃんですが、なんと膝蓋骨脱臼で戦線離脱。
安静が必要ということで、現在はつながれっぱなしのストレスフルな生活を送っております。
小型犬に多い先天的な膝の障害だそうですが、既にほぼ中型犬サイズに成長し、今なお成長中の係長の体重をガラスの膝で支えることは難しく、手術が必要になりそうです。

早くまた自由に走り回れますように。

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雪にも負けず

秋が深まり、虫が減り、ようやく人間に野菜が提供出来るようになってきたところで、まさかの11月の積雪!

連日霜が降りる真冬の気候に。やはり地球は小氷期に向かっているのでありましょうか!

山間地で、天国に若干近めの私の畑は凍結も早く、真冬には何も収穫できなくなって完全オフとなります。

これからという時に・・・ギギギ!

 

と涙にくれる日々を過ごす内に気温は例年並みに戻り、すっかり雪も溶けました。

溶けた雪の下で、練馬大根、ルッコラ、津田カブ、小松菜、白菜、人参などの野菜たちが元気に生きてます。

畑が凍る日までは頑張って野菜のお世話します。

 

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こぼれ種

大発生した虫や降り続けた雨に悩まされた今シーズンでしたが、秋も深まり、ようやく野菜が元気になってきました。

こぼれ種や取り忘れたイモからも勝手に野菜が育ち、大根の成長がニンニクを邪魔しています。

8割方白菜が虫にやられてしまった畝では、生き残った白菜と一緒にジャガイモやニンジンが共存。

概して野生化して勝手に育った野菜の方が強い。

野生農園ザ☆ばんの仲間に、尾道から来たアーナック(北米先住民アルゴンキン族の言葉で星だそうです)さん(生後5~6ヶ月)が加わりました。元野犬という経歴を活かし、野生農園に入社。色々混じって犬の原型に戻ったのか、一見オーストラリアの野生犬ディンゴのようですが、サイズはちっちゃく豆ディンゴです。

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久々の晴れ

この世界もそろそろ終わるのかなと思うほどに雨が降り続いていましたが、本日は久々に太陽が顔を出しました。
雨の中でも虫は元気だったようで、カブが虫に食われてほぼ全滅。
毎年安定の大根も、今年は激しく食われてます。

特に虫が多いのか、日照不足で成長が遅れ、抵抗力が弱いのか…。

そして湿気に弱い小豆は、鞘を空けてみると、ことごとく腐るかカビが生えるかしています。

頑張れ野生農園!止まない雨はない!カビない小豆はある!

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スイカがあれば人は生きていける

カラハリ狩猟民のサン人(かつてブッシュマンと呼ばれていましたが、侮蔑を含む呼称だとして現在はこちらの呼称が一般的)にとって今なお、スイカは貴重な水がめであり、栄養源です。

“池谷和信著(2014)『人間にとってスイカとは何か』臨川書店”によれば、カラハリ狩猟民に日常的に使われるスイカは、日本のスイカのように甘くはありませんが、果肉に灰を混ぜて水を取り出したり、料理や家畜の餌に使ったり、種を石鹸替わりに使ったりと、様々な用途で活用されます。「スイカがあれば人は生きていける」は、サンの村人の言葉だそうです。
生活様式の変化を余儀なくされた今のサン人にとっては、必ずしも現実的な言葉ではないのかもしれませんが、本来、豊かな自然があれば人は生きていけた筈なのに、我々はそこから遠い所に来てしまいました。

野生農園日誌スイカ編は、アフリカの野生スイカから始まり、数千年の時を経て、野生農園の畑で収穫されるまでの長い物語になる予定でしたが、スイカの季節終了につき強制終了。スイカの真実の物語、感動の最終回です。

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さようならスイカ

このところ低温や台風による大雨が続いています。
スイカにとって過酷な気象条件の中、もうちょっとかなと思って置いていたら実は完熟していたスイカ、皮の成長が中の肥大成長に追いつけなかったスイカなどが、次々と割れてしまいました。

 

こうしてスイカの季節は、過ぎ去ろうとしています。

 

さようならスイカ。ありがとうスイカ。

名残惜しいですが、野生農園ザ☆ばんはスイカに別れを告げ、秋冬野菜の準備に取り掛かります。

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本日森のスコーラ

虫食い痕から乳が出てきたり、赤いスイカだと思って割ってみたら黄色スイカだったり、収穫後も色々な試練の真っただ中のスイカですが、本日、相模原市の旧藤野町の廃校で開催される「森のスコーラ」でカットして販売します。とっても甘いけど甘すぎず、水気たっぷりでさわやか!と評判のスイカです!

 

森のスコーラとは?・・・・・

 

ほんとうの、おいしいもの ほんとうの、たのしいこと

「水、土、森のお話し会、藍染め、

お味噌つくり、木のスプーンつくり、

自然に囲まれた”学校”で生まれる食や遊び、

これからの行き方を学び、体験する楽しい1日」

・・・・・

 

です!よろしくお願いします。

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スイカ採れとるで

ウリハムシ、キジ?、ネズミ?、その多色々な生き物達から大人気のスイカちゃん。

カラス除けの釣り糸を貼ったり、唐辛子エキスを染み込ませたネットで囲ったり、色々やりました。

果たして人間に周ってくるのかが危ぶまれていましたが、畑の生き物たちは、きちんと人間の分を取っておいてくれました。
8月10日前後から1~2㎏の小玉が約20個収穫できています。

この品種のスイカは本来大玉ですが、昨年は標準サイズが1㎏前後の超小玉。自家採種した種で育てた今年は、二回り大きく育っています。2㎏超はザ☆ばんの基準では、もはや大玉と言っても過言ではないレベルです。そして昨日はついに3㎏超の超大玉を収穫!全く肥料をやらなくても、こんなに立派に実ってくれるなんて有り難いことです。

 

『もし私たちが空想家のようだといわれるならば、救いがたい理想主義者だといわれるならば、出来もしないことを考えているといわれるならば、何千回でも答えよう。「その通りだ」と』…って、チェ・ゲバラも言うてはりましたな。


先日は藤野の「ビオ市」で、販売させて頂きました。
http://localinfo.sakura.ne.jp/vegetable/?cat=6

目標にしていた収穫数には遠く及びませんが、一昨年がほぼ無収穫、昨年は超小玉が10個程度しか収穫できなかったことを考えると、大変な収量アップ。このままでは、あと数年で地球がスイカに覆い尽くされてしまうかもしれません。

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不定期連載野生農園日誌

アフリカで生まれたスイカが、野生農園ザ☆ばんのスイカとなって人間に届くまでの長い長い物語!

この漫画の続きがあるかどうかは、誰にも分かりません。

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次々にスイカちゃんが!

先週、二番目に大きく育ってたスイカが誰かに食われてしまう衝撃的な事件がありました。
食い痕からすると、ハクビシンじゃなくて鳥のようです。カラスかキジか?皆がスイカちゃんを狙ってます!
そもそも鳥類にはカプサイシンの受容体がないとのことで、ハクビシンにげーるは効果ありません。

カラスは上空から舞い降りてくるので、釣り糸を貼るのが効果的とのこと。しかし、キジは歩いてくるので全面にネットを貼るくらいしか防ぎようがありません!食べられちゃったのは、通路際の目立つ場所にあるスイカです。中の方は雑草に覆われているから、きっと見逃してくれるでしょう。…ということで、カラス対策だけしておきました。

その後、気温の低い日や雨が続いたためか、次々と成長中のスイカに割れも発生!
果たして、スイカは完熟する日まで残ってくれるのでしょうか?

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ハクビシンは逃げてくれるのか

迫りくるハクビシンの脅威!
効くかどうかは分かりませんが、何もやらないよりはと、とにかく対策しております。
「ハクビシンにげ~る」という唐辛子エキスを染み込ませたネットで、大きくなってきたスイカちゃんを囲んでます。
「直接手で触れたり、直に臭いを嗅がないで下さい」って書いてあるけど、直接触って嗅いじゃいました。

人間が嗅いでもくしゃみが出るくらい強烈なので、きっと効果があると信じています。

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トマトも昇天

今年はナス科の天敵、ニジュウヤホシテントウが大発生!
ミニトマトは植え付けした約100本の苗、全てが食い尽くされ、文字通り壊滅的な打撃を受けました。

 

葉っぱも茎も、全て食い尽くし、立ち往生したミニトマト。

まだまだ苗が小さい内にニジュウヤホシの侵攻を受けたため、抵抗しきれなかったようです。

僅かに3本だけ、昨年のこぼれ種から勝手に生えてきた子達が生き残りました。
スイカの脇から生えてきてて、邪魔になるから抜こうと思っているうちに、気が付くと大きく成長して花を咲かせていた強い子達です。下の方はかなりニジュウヤホシにやられましたが、それでも負けずに新しい葉を出し、実をつけました。この子達を刈ってしまうと、もはや今年は自給用のミニトマトすらありません。

トマトとスイカはコンパニオンプランツではないと思いますが、特に喧嘩もせず、適度な距離を保って共存しているようなので、キープしておくことにしました。

 

スイカは畝によって生育にムラがあり、中には消えてしまったものもいます。原因は色々考えられますが、畝幅がひとつ、重要なポイントになるようです。しかし、生き残った株は梅雨の間にグングン成長。ウリハムシの襲撃も、覆いかぶさる雑草も乗り越え、たくさんの花を咲かせています。最初の内は一番花を全て摘花していましたが、スイカも雑草も勢いが強くなり、スイカ同士も絡み合って管理しきれなくなったため、後はスイカ自身に調整を任せることにしました。
着果した実は、今のところ順調に成長中です。

昨年は本来、大玉スイカになる筈の方も小玉、もしくは超小玉までしか育てられなかったので、今年こそは潜在能力を発揮してもらい、大玉に育てるよう、しっかりお世話をさせて頂く所存です。
しかし、周囲の畑では早くもハクビシンに食べられてしまったスイカも出てきています。
私の畑にもハクビシンの糞が落ちていました。これは「わし、アンタが熟すまで、いつまでも待ってんで」というスイカへのメッセージなのでしょうか。果たしてスイカちゃんを食うのは誰なのか!? 

To be continued.

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サツマイモ昇天

10日ほど前、サツマイモの苗を植えつけ。
収量倍増を狙い、農業高校の先生が考案した先端部を切り取って植えつける方法を試してみました。
http://lib.ruralnet.or.jp/syokunou/henshu/0307_k1.html

しかし、植え付けた後、数日晴天が続きました。
その間、しばらく畑に行けなかったのですが、行ったときには既に全滅!

僅か数日で、サツマイモはこの世から影も形もなくなってしまい、収量は0倍増となりました。
毎日水管理ができない環境では、この方法は難しいようです。

幸い、知人から苗を分けて頂くことができたので、植えなおし。
今度は普通に斜め植えにしたし、植え付けた夜から雨が降ったのでので、きっと大丈夫。

こちらは初めて撒いてみたオカヒジキ!スギナにそっくりです。間違って刈ってしまいそうです。

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スイカ成長中

5月中旬に発芽したスイカ。多くが順調に成長中です。早いものは蔓を伸ばし始めました。(写真はコンパニオンプランツとして植えたネギ)でも、芽が出なかった人、伸び悩んでいる人、発芽してすぐ枯れてしまった人などもいます。スイカの人生も色々です。そして、中にはウリハムシにやられ始めた人も。

まだこんなに葉っぱが少ないのに食べられてしまっては、スイカの命が危ない!

というわけで、ビニール袋の行灯で囲います。

野生農園は、なるべく自然素材を活用した農業を目指していますが、コウゾを育てて紙を漉き、それで行灯を作っていたのでは今年のスイカのシーズンのみならず、私の人生自体がコウゾ栽培と紙漉きの技術を習得する過程で終わってしまう可能性が高い。人生の長さに限りがあり、現在の社会経済システムの下、私の経済力で完全に倫理的な代替品を得ることは難しい以上、ある程度の妥協は必要です。そんな冷徹な計算の下で、躊躇なく石油化学工業製品を使いました。

行灯をかぶせたスイカ達は、何とか復活。畑仕事の合間に放任イチゴをひとつまみ。極上の甘さ!(これは数が少ないので、自家消費用)

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スイカ発芽

 野生農園ザ☆ばんは、無肥料でのスイカ栽培に挑戦し、今年で3年目。1年目は直捲きして発芽はしたものの、大半がまともに育たず、何とか育って結実した数個も、熟す前に秋が到来。低温のためか、成長途中で割れてしまいました。
 昨年は畝の溝掘りや草刈り等の徹底で、空気通しを良くする管理の効果があってか、約20個が結実しましたが、大玉スイカの筈が出来たのは超小玉。その内数個は極上にして上品な甘さの大変美味な子に育ちましたが、大半が8月下旬以降、涼しくなってから熟したもので、日照時間の不足のためか、あなたはキュウリなのですか?と問いたくなるほどの控えめな甘さでした。
 

 

 藤野の夏は短く、もう少し早く成長してもらう必要がありそうです。今年は昨年より数日早めに種まきを開始したり、苗も育ててみたり、ビニールを被せてみたり、小玉も育ててみたりと色々実験中。

 5月初めに播いた種は数日前から次々と発芽しています。

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