うかうかしてる内に、気が付けば春が来てしまってました。
そして、うかうかしてる内に、今年もニンニクの虫が大発生!
昨年も春の訪れは早かったですが、今年はそれ以上だったので虫も昨年より半月は早く発生。3月上旬、気が付いた時にはかなりのニンニクの葉が食い荒らされてボロボロになってました。
大きく育ったニンニクは食われても比較的ダメージが少ないのですが、小さめのニンニクは回復不能なダメージを受けています。係長補佐のパンチで牛は倒せても、巨象は倒せないのと同じ理屈です。昨秋は長雨で植え付けが遅れたためもあってか、小さめのニンニクが多く、昨年以上に犠牲になるニンニクが増えてしまいそうです。
自然農法だろうが何だろうが、農業が生態系を改変する行為であることには変わりありません。ひとつの品種を一か所でたくさん育てる限り、時として大発生した虫の被害を受ける事態は免れ得ないのかもしれません。そう考えれば虫を責めても仕方がないのですが、食い尽くされたニンニクを見ると腹は立ちます。だって人間だもの。とりあえず手当たり次第に潰しては罪を重ねる日々です。潰しても潰しても後から後から湧いてくるので、絶滅に追いやる心配はなさそうなのが救いでしょうか。
しかし、未だにこのニンニク虫の正体が分かりません。
ダイコンサルハムシに似てはいるのですが、ダイコンサルハムシの幼虫発生のピークは初秋のようなので、春と共に幼虫発生のピークが訪れるこの虫とは違います。
なんだか分からないので、育ててみたら正体が分かるかもしれないと、瓶に入れてみましたが、貴重なニンニクを与えるわけにはいきません。代わりにギシギシ(昨年この草にも同じ虫がついていた)の葉っぱ、そしてニンニクの仲間のネギの葉っぱを与えてみました。しかし、どういうことでしょう?食べた様子が見られません。ニンニクじゃなきゃ嫌なんでしょうか。誰がそんな子に育てたんでしょう?
でも、不思議なものです。虫が断食しているとやはり気になって様子を見てしまいます。憎悪すら覚えていたこの虫に幾ばくかの愛着がわいてきています。不気味だけど、どこか愛嬌のある顔。虚空を見つめる真っ黒な目。もしかしたら、何にも考えずにただ食ってるように見えるこの虫たちにも、私達などとても及ばないような深遠な考えがあるのかもしれません。
ジャガイモの植え付けも完了!
今年は近代文明に敗北し、ほぼ全面ビニールマルチを採用しましたが、自然素材マルチも研究してみようと、一部にシュロの木の毛のマルチ、そして藁マルチを使ってみました。
シュロの毛はこげ茶色なので、光を吸収して地温があがるかなと思ったのですが、あまり保湿の効果はなさそうな上、軽すぎて風で吹っ飛んでしまったため、雑草マルチと併用しました。
これら野生マルチには、何とか文明マルチを打ち破ってほしいものです。